テーマ座談会 ■しおりを挿む
Q6:香り
正「ずっと訊きたかったんだ。アルはなんていう香水を使ってるの?」
ア「私の香水は特別に配合させているので、販売されていません」
正「えー! そうだったんだ!」
ア「クリフォード家専属のパフューマーがいるのです。当主をはじめとした家族はもちろん、秘書などの身近な関係者……陽平の香水も、その者に作らせています」
琳「すごいな……。さすが世界的な大富豪は、やることがちゃうな。陽平の分まで作らすやて」
陽「香りの良し悪しで、周囲からの印象が変わる。制服みたいなものだよ」
琳「なるほどな」
正「僕は香水を付けないから無臭かな?」
ア「いいえ。正太郎からはいつも、甘い香りがします」
琳「ほな俺も甘い匂いなんかな? 使てるシャンプーも洗濯も同じやし」
ア「そんなわけないでしょう。甘い香りは、正太郎の身体から滲み出ているのですから」
琳「さいですか」
陽「俺からすれば、琳の方が甘い香りだよ。こういうのは『好きな人だから』っていうのが大きな理由だね」
正「わかる気がする。牧野さんもいい匂いだけど、僕はアルの匂いの方が好き」
了
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