テーマ座談会

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Q39:足の速さ



「さ、気を取り直して次だね。足の速さか……」

「これは短距離の話か?」

「そうみたい。暫くこういうテーマが続くから、誰が一番かを決めていこうか」

「うん!」

「勘ですが、琳は速い気がします」

「当たりや! 短距離走には、ちょっと自信があるねん」

「アルも速いよ! 僕は遅いけど」

「まぁ外人は脚が長いから有利やわな。……アル、なんなら対決してみるか?」

「ええ、是非。受けて立ちましょう」

「待って。ここで走るわけ?」

「部屋で走り回ったら、目が回っちゃうよ」

「廊下を借りられれば、なんとか舞台は整いそうですが……」

「まぁ言うてみよ! ていうか、陽平も参加しいや。速いんやろ?」

「……わかったよ、じゃあ外でやろう。廊下はダメ」

「順位は僕が判定する!」




◆ ◆ ◆



「あー疲れた。僅差だけど、アルの勝ちだね」

「久々に陽平と並んで走ったせいか、つい本気を出してしまった」

「ふふ……。俺も久し振りに全力で走って、気持ちよかったよ」

「短距離走も、たまにはいいものだな」

「トレーニングメニューに組み込みますか? アルブレヒト様」

「急に畏まるな。今日は完全にオフでいろと言っただろう」

「一応だよ、一応。ふふ」

「……なんやねん、ほんま。あいつらはアスリートか」

「元気だして。琳もすごく速かったよ」

「せやかて、どう見ても負けやったやん。へこむで」

「でも、僕はその琳より更に遅いんだよ?」

「! ご、ごめんやで」

「いいよ。元気を出したら、許してあげる」


 了



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