テーマ座談会

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Q12:チャームポイント



「来ましたっ! 正太郎のチャームポイントは、私にお任せください!」

「うわ、またウザいことになりそうやな」

「あはは……」

「まず頭部から順に参りましょう。先程も言いましたが、この艶やかで美しい天然の黒髪。そして長い睫毛に縁取られた、聖なる涙で潤む大きな瞳。恥ずかしくなるとすぐに赤くなる、形のよい敏感な耳。マシュマロよりもふわふわした可憐な頬。小振りな愛らしい鼻から、柔らかく甘い唇も当然、チャームポイントです。ちなみにその内に隠された短く可愛らしい舌は、私にしか味わうことを許されていない甘美な……」

「首から上だけで何行使うんや!」

「はぁ……。とりあえずアルは放置で、正太郎以外のチャームポイントを答えておこうか」

「僕、牧野さんの指がすごく綺麗だと思う。細くて長くて、ピアニストみたい!」

「ふふ、ありがとう。ピアノは弾けないけど嬉しいな」

「えへへ。……あれ、琳どうしたの? 顔が赤いよ」

「な、なんもない」

(もしかして思い出した? 俺の指にされた、いろんなこと)

(うん……)

(可愛いね)

(そんなんっ)

「ねぇ、大丈夫?」

「大丈夫だよ。アルのチャームポイントは?」

「僕はアルの碧い瞳が大好き」

「……俺、アルの瞳やてちゃんと見たことないわ」

「見る前に喧嘩になるんでしょ」

「今度我慢して見てみてよ。青いビー玉みたいなんだよ」

「まぁ努力はするわ。で、陽平っ。俺のチャームポイントは?」

「一つに絞るなら八重歯かな。笑うとすごく可愛いよ」

「笑うて……こうか?」

「あ、可愛い!」


 了



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