番外編 クリ★プレ

しおりを挿む


 俺は恥ずかしさで少し躊躇いながらも、藤枝の胸元で小さく頷いた。

 すると、藤枝が俺の身体を少し離して、まっすぐ目を合わせてきた。


「……裕斗は素直で可愛いな」


 台詞と共に、藤枝の顔がゆっくりと近付いてくる。

 そして、未だ続く長谷川の愛撫に小さく喘ぐ俺の唇を塞ぐ。


「ぁ……ん、んぅ」


 ぬるりと入ってきた舌は、さっきまで藤枝が舐めていた生クリーム味だ。

 俺の舌を捏ねるようにしながら、ねっとりと絡んでくる。

 ……甘くて、すごく美味しい。

 俺は、必死にその舌を追い掛けて吸った。

 もっと生クリームの味が欲しくて、積極的に藤枝の口腔を攻めてみたり。

 けれど、いきなり下半身がひんやりしたものに襲われて、自分の舌を噛みそうになってしまった。


「んんっ!?」

「わぁ、すごい……生クリームがすぐに溶けてくよっ!」


 下の方で、長谷川の感心するような声が聞こえる。

 そして俺の中心付近で液体が流れていくような感覚……。

 もしかしなくても、長谷川が俺の股間を生クリームでデコレーションしたんだろう。

 胸ばかり攻められてお預けを食らっていたせいで、俺の中心はかなり熱くなっているみたいだ。


「ねぇ葵っ! 僕が先に食べちゃってもいい? お願い、もう我慢できない……っ」


 長谷川が興奮気味で藤枝に訴えかける。




- 6/14 -

[≪prev | next≫]



 ←Series Top





「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -