週刊『彰と朝陽』 ■しおりを挿む
わーい♪─朝陽
「っんぁ…」
「朝陽さん、抜くときも感じちゃうんだ」
「うるせーバカ!」
「セックスしてる最中はデレてくれるのに」
「で、デレてなんかねーよ!」
「もう…。いっぱい汗かいたから、お風呂入ろ」
「ん」
「洗ってあげる」
「当たり前だ」
「俺以外には洗わせないでよ」
「彰が浮気しなかったらな」
「するわけない!」
「でもお前女にモテるし、わかんねーな」
「しない…朝陽さんだけ」
彰がヘコみだした。
やべ、イジメすぎたか。
「う、嘘だ!嘘じゃねーけど」
「どっちだよ…」
「浮気したらどうなるか知らねーけど、彰が浮気する気ねーのは知ってっから」
「うん」
「とにかく、白昼夢のことは引きずるな。変態な彰に戻れよ」
オレのせいじゃねーのに宥めるのってめんどくせー。
でも、こんな彰でも嫌いにはならねーよ。
正直言って彰よりいい男がいてもなびく気がしねー。
彰には言ってやらねーけどな!
「服着れる?」
「ん」
お風呂から出たら洗濯済みの服渡された。
これからどっか行くのか?
てか腰がガクガクだ。
もちろん、彰のせいだ!
「今日の晩飯は、朝陽さんの好きなの食いに行こーね」
「え!いーのか!?やった!」
「あ、あんまり高いのは無理だけど」
今日の彰は太っ腹だな。
思わずバンザイしてしまったじゃねーか。
特別に、帰りにでもアイス買ってやるか。
「オレ、寿司が食いてー」
「す、し?」
「ん。サーモンとホタテといくらと…」
「朝陽さん…」
「なんだ」
「ちょっと、銀行行ってくる」
「待て!」
「なーに?」
「誰も回らない寿司とは言ってねーだろ?」
「…?」
「お前、まさか回転寿司に行ったことねーのか」
「あ、あるよ!」
「くだらねー嘘を吐くな。ほら行くぞ」
オレは彰の手を引っ張って部屋を出た。
「朝陽さん、今度海に行こーよ」
「ナンパでもすんのか」
「違うし!朝陽さんにしか興味ないし!」
「そか。じゃあ水着買わねーと」
「俺が選ぶから」
なんか怪しい空気になったから、彰の脛を蹴ってやった。
「いてぇよ!」
「…変態なこと考えただろ」
「うっ…」
とりあえず、バカ彰は無事に変態に戻ったみてーだ。
これでこそオレの彰だ。
帰りは暗くなるから、手でも繋いでやるか。
-END-
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