週刊『彰と朝陽』 ■しおりを挿む
一緒におフロ♪─彰
「はぁ……」
寝覚めに一発抜かれた俺は、力無くベッドの上でへたり込んでいた。
情けないだろ……笑っていーよ。
でも、フェラで起こされるのは絶対慣れられないと思う。
寝てる時って気が緩んでるしさ……。
とかなんとか考えてたら、朝陽さんが元気に戻ってきた。
一緒に入りてぇからって、風呂の湯を張りに行ってくれてたんだ。
「彰っ!」
「なーに、朝陽さん」
「昨日は気付かなかったけど、ローションがあったぞ! 使い放題だ!」
「遊ぶだけならいーかな。でも朝陽さんのナカをほぐすのだけは、いつものやつにしよーね」
「ん。じゃあそれは彰が持ってこい」
「わかった。てか、風呂でセックスすんの?」
「当たり前だろ! 先行ってるから、早く来いよっ」
うーん、当たり前か……どうしよ。
昨日はどっちがのぼせるかって話になったけど、よく考えたら二人とものぼせる可能性もあるんだよね。
小窓か換気扇があればいーんだけど、あったっけ?
とりあえず、最低でもドアは少し開けとく方がいーよね。
俺は考えながらもローションのボトルを出して、朝陽さんに怒られないよーに風呂場へ急ぐ。
脱衣場に通じるドアを開けると、朝陽さんが真剣な面持ちで洗面所の脇にあるアメニティグッズを物色してた。
「どーしたの、朝陽さん」
「入浴剤探してたんだ。三つあったぞ」
「ホントだ、バブルとアロマとデトックス。種類が違うね」
「泡風呂がいーな!」
「そーだね。せっかくジャグジーなんだし、試そっか」
「他のは持って帰ってもいーのか!?」
「いーよ」
「ん。家でもやる!」
アロマバスとデトックスバスなら、家でもできそー。
てか、朝陽さんが可愛すぎてやべぇ。
たかが入浴剤でこんなにはしゃいで……。
昨日は疲れてて、それどころじゃなかったからな。
「朝陽さん、洗いっこしよーよ」
「広い風呂の醍醐味だな」
「うん。早く入ろ」
俺は朝陽さんのバスローブを脱がせてから、自分も裸になろーと前を開いた。
「あ……」
「ん?」
パンツ、朝陽さんに脱がされっぱなしだった。
バスローブの下が全裸とか、超恥ずかしーんだけど。
「なんて格好で固まってんだ。変質者かお前は」
「え」
「着てるもんがトレンチコート、ここが路上だったら逮捕だ」
「……!」
「どーせ脱ぐんだから、パンツなんて気にしてねーで早く脱いで来い!」
「ま、待って朝陽さんっ」
朝陽さんは相変わらず、かわいーのに男前だな。
俺は急いでバスローブを脱ぎ捨てて、風呂へ走った。
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