週刊『彰と朝陽』 ■しおりを挿む
この辺かな?─朝陽
一時はどーなることかと思った。
生クリームで気持ちよすぎるし、彰はシックスナイン中もボウル確保するよーなこと言うし。
でも、これでオレの勝ちが確定だ。
これから、今年に入って受け身になりがちだったオレの反撃が始まる。
ただでさえセックスでは勝てねーのに、最近は犯すより犯される方がよくて、情けねーことになってたからな。
今日は威厳を取り戻すんだ。
彰め、覚悟しやがれ!
オレは生クリームを塗った彰を激しくフェラしながら、確保したボウルから生クリームを掬った。
それを嚢(ふくろ)に塗り込むフリをしつつ、さりげなく奥まった場所を目指す。
狙いは彰の入り口。
前立腺マッサージで、彰をヒーヒーよがらせるつもりだ!
とにかく指入れが難関だから、慎重に行かねーと……。
位置を定めると、フェラを更に激しくして入り口に生クリームを塗り込む。
終わったら、彰がそれに気付いてねーのを確認して、オレは一気に中指を突き立てた。
「むぐ!?」
「んっ」
やっぱバレたか。
未開だから、しかたねーのかもな……。
「朝陽さん! なにしてんの!?」
「っ、痛くしねーから我慢しろっ」
「いや、さすがにそれはダメだって朝陽さん!」
「うるせー! 気持ちよくしてやるから!」
ギャーギャーと喚きだした彰の脚を押さえ付けて、なんとか第二関節まで指を捩じ込む。
そして軽く曲げた指で、ちょこちょこと柔らけー内壁を擦る。
でも、これっていうしこりが、全然見付からねー。
「あさ、朝陽さん……!」
「ん……この辺かな」
「朝陽さーん! 抜いてっ」
「やっぱわかんねーな」
初回だから指入れだけでも満足するか?
そー思いながらも、諦めきれずに指先で内壁をくすぐり続ける。
すると、唐突に異変が起こった。
「ふぁッ」
声を上げたのはオレだ。
オレの中に、ぬるぬるの指が入ってきたんだ!
「……朝陽さん、いー加減にしないとお仕置きするよ?」
「や、やぁんっ、あきらっ」
「ココが気持ちいーんでしょ? 先走りがいっぱい出てきたよ」
「もっ、ズル……いぞッ」
「ズルいのは、朝陽さんでしょ」
「オレは……! は、あぅ、ああっ」
彰の中に入れた指はとっくに抜いた。
でも、オレの感じる場所を熟知した彰の指は容赦なく追い詰めてくる。
結局オレは、お仕置きと称して指で二回もイカされた後、彰自身に朝まで激しく犯された。
すげー悔しー!
いつか、なんでもいーから仕返ししてやりてー!
-END-
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