週刊『彰と朝陽』

しおりを挿む
妖艶な笑み─彰



 朝陽さんのイチゴが甘すぎてヤバい。

 イチゴを食べてると聞こえてくる、かわいー喘ぎ声も甘すぎてヤバい。

 さっきから『もっと、もっと』ってすげぇかわいーおねだりもしてくるし……。

 俺は口の中で朝陽さんのイチゴを転がしながら、生クリームでぬるつくもう一つのイチゴを指で弾いた。


「あぁんッ」


 朝陽さんの身体がビクッと震えて、可愛すぎる声が一層大きく上がる。

 ここですかさず弾いた方を含むと、気持ちいーのか、俺の頭にキツく抱き付いてきた。


「あ、もっ、あぅ、うん……」


 喘ぎ声で喋れない朝陽さんは、もっとしてって言いたげに頭をぐいぐい押してくる。

 朝陽さんは欲に対してホント素直だからすごい。

 今もずっと俺の太ももに下腹部を押し付けて、腰を揺らしてる。

 これ、無意識じゃなくて意識的なことなんだ。

 自分で触るより、太ももでも俺に触られてる方が気持ちいーからって擦り付けてくるんだ。

 言葉責めは通用しないけど、貪欲なとこがすげぇかわいー。


「朝陽さん、パンツがすげぇ濡れてきてるね」


 太ももに当たる布地に湿り気を感じて、俺は朝陽さんのイチゴから口を離した。

 目を潤ませて荒い呼吸を繰り返す朝陽さんは、いつもより感じちゃってヘロヘロになってる。

 生クリームってすげぇ。


「ん……も、イキてー」

「いーよ。いっぱい舐めてあげる」

「フェラ……オレも、する」

「あ、先に生クリーム塗らせて」


 シックスナインだと朝陽さんが上だから、ある程度は先に塗っておきたい。

 そー思って普通に言ったら、朝陽さんは何故か驚いて瞠目した。


「! そこにも塗るのかっ?」

「うん。朝陽さんの全部に塗りたいな」

「ずっと塗るのか?」

「あんまり塗ったら垂れそうだから、様子見ながらだよ」

「そか……」

「どーしたの?」

「オレも、彰のに塗りてーな」

「え」

「……ダメか?」

「ううん! ダメじゃないよ。一緒に気持ちよくなろ」

「ん。彰っ、脱がせろ!」

「喜んで」


 まさか俺が塗られる側に回るとは思ってなかったから、ビックリしてしまった。

 でもそーだよな、朝陽さんだって俺のを舐めるんだし……。

 朝陽さんがおかわりを少なめにしたのは、このためだったのかもしれない。

 ちょっとドキドキしながら、俺はシックスナインの準備を整える。

 一応追加できるよーに手のひらに生クリームを確保して仰向けになると、朝陽さんが嬉しそーに身体を起こした。


「彰」

「なーに、朝陽さん」

「覚悟しろよ!」

「へ?」


 覚悟?

 そー言いながらボウルを確保して、いそいそと俺の上に乗る朝陽さん。

 やけに妖艶な笑みが印象的だった。



- 252/320 -

[≪prev | next≫]



 ←Series Top





「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -