週刊『彰と朝陽』 ■しおりを挿む
イタズラ─彰
朝陽さんがメイク落としなんてしたことないのは当たり前。
そりゃ、こんな得体の知れない液体が染み込んだシートでいきなり顔を拭かれたら、液体が目や口に入りそーで怖くなるよね。
でも、だからって力一杯目を瞑りながら唇を突き出して俺にしがみつくのは、反則だと思う。
しかも顔に神経を集中させてるもんだから、ミニスカなのを忘れて脚が広がってきてるし。
誘ってるんじゃないってわかってても、誘われてしまう。
「朝陽さん……」
「ん?」
「イタズラしてもいー?」
「んんっ!?」
「あ、もー終わったから喋ってもいーよ」
「イタズラってなんだ!」
「朝陽さんはお菓子を持ってないでしょ。だからイタズラ」
「あれはただの掛け声だろ! 今日は彰とご馳走食うだけだ」
「うん。そのつもりだったけど、こんなかわいー朝陽さんがいたら、手を出さずにはいられないっしょ」
俺は朝陽さんの脚の間に膝を割り込ませて、スカートの裾から手を差し入れてみた。
なんか女と付き合ってた頃を思い出す。
でも目の前の人は紛れもなく、俺の愛しい朝陽さんだ。
「っあ! す、スカート!」
「うん、忘れてたね。ミニスカなのにこんなに脚広げちゃって、恥ずかしーね」
「あ、あっ……やだっ」
膝頭で股間を刺激してやると、朝陽さんは耳まで真っ赤にして俺に抱き付いて腰を押し付けてきた。
欲に正直な朝陽さんらしくて、超かわいー。
「ほら、朝陽さんのが勃ってスカートを持ち上げてるよ。すげぇやらしー」
「は、早く脱がせろよ!」
「ダメ。今日はワンピース着たままでしよ」
「やっぱり彰は変態だな!」
「こんな格好の朝陽さん、もー見られないかもしれないし」
「当たり前だ!」
「だからこのままさせて。お願い」
「……き、気持ち悪くなっても知らねーぞ。萎えても、途中で止めさせねーからなっ」
「うん。大好き朝陽さん」
「ん」
萎えるどころか三発ぐらい余裕かもしれない。
変態でごめんね、朝陽さん。
-END-
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