Present for you. by陽平

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 グラスや皿など、パーティーで使用した物をあらかた片付けてから自分の寝室に入ると、最近付き合いだしたばかりの恋人が俺のベッドで横になっていた。

 でも、お世辞にも色気があるとは言えない。

 何しろ、文字通り“大の字”になって寝ているのだから。

 賑やかなクリスマスパーティーが終了して、やっと、二人きりになれたっていうのに。

 琳は、サンドイッチの時点で既に傍目から見ても食べすぎていたのに、更にケーキを全部平らげたんだ。

 俺はちゃんと、残りは包んであげるから無理して食べるなって注意したんだよ?

 実際にそれを聞いていた正太郎は二口ほど食べただけで、あとは持って帰りますって俺に預けてきた。

 なのにどうしてこの馬鹿は、それができないのか……。

 俺は膝立ちの格好でベッドに上がって、仰向けで唸っている琳を見下ろした。


「琳は馬鹿だね」

「……せやかてっ」

「うるさいよ」

「うぅ……」


 琳の丸く膨らんだお腹が、呼吸に合わせて上下している。

 その傍らに腰を下ろし、服の中に手を入れて直接撫でてみると、すべすべな肌が相まってつきたてのお餅のように柔らかい。

 正直、このお腹はすごく可愛いと思う。

 思うけれど……やっぱり呆れが勝ってしまう。


「ここを思い切り押さえたら、口から中身が出てくるかな?」

「あ、あかんでっ」

「……頼まれてもしないよ」


 どうせ掃除するのは俺だし。

 それより、せっかく二人になれたんだから、たくさん虐めて啼かせてやりたい。

 だけど今の琳じゃ、俺の愛撫に感じて喘ぐより先に、胃の苦しみに呻きそう。

 そんなの、想像しただけで萎えるんだけど……。




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