大人のチョコレート

しおりを挿む



「正太郎はまた、他のことを考えているのですか?」

「…あっ」


 アルの筋肉に見惚れてぼんやりしていたら、覆い被さってきたアルにいきなり鎖骨の下を強く吸われた。

 チクッと微かな痛みが走ったから、たぶんキスマークを付けられたんだろう。


「アルの、筋肉が…っぁん」

「私…ですか?」


 アルは僕の胸の突起を指で弄んでいる。

 まるで子供がおもちゃで遊ぶみたいに、潰したり転がしたり。

 普段は存在感のない小さな粒なのに、アルに弄られただけで僕は全身を快感に震わせてしまう。


「あっ、あ、だめ…」

「正太郎、私の筋肉がどうしたのですか?」

「アル…アルがっ、んぁ、む、り…しゃ、べれなっ」


 涙でぼやけたアルを見つめて訴えると、アルは微笑んで弄っていない方の突起を口に含んだ。


「あぁっ、んっ」


 びくびくっと身体がしなった。

 アルの長い舌が小さな粒を器用に捕え、ちゅっちゅっと吸いながらチロチロと先っぽをくすぐる。

 指も舌に負けじと粒を転がしている。

 キスだけで密かに疼いていた下半身がまた疼きだして、僕は無意識にそれをアルに押し付けるようにしていた。


「どうしてほしいか、言ってみてください」

「もっと…き、気持ちよく、なりたい…」

「こうですか?」


 さっきまで胸にあった手が僕の中心を握って、ゆっくりと上下に動く。

 僕の気持ちいい場所を熟知した器用な指は、的確に絶妙な刺激を与えてくる。

 それが気持ちよすぎて、僕は喘ぎながらアルの動きを追って腰を揺らしていた。




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