チョコレート☆プレイ ■しおりを挿む
チョコレートって夜食にしたらちょうどええんやで。
勉強しながら片手間で簡単に糖分補給ができるんや。
ご飯系やったら、勉強の手を止めなあかんやろ?
「来月のお返し、期待してろよ」
「俺に? このチョコレートもろたし、もうええよ」
さっきチラッと中覗いたら、高そうな包みもあったんや。
逆に俺がお返しせなあかんぐらい。
「それはいらないから、捨てるよりはと思ってあげただけだし」
「捨てるってなんやねん。食べもんほかしたらバチ当たるで」
「だから琳にあげたんだろ」
「うーん…。まぁ、せやな」
せやけど、いくら一発で食べたいもんに当たったからって、他のをほかすって発想はどうなん?
俺が貰わへんかったら、これ全部ゴミになってたんやで?
かわいそうに…俺がちゃんと美味しく食べたるからな!
「とにかく楽しみにしてろ」
「わかった。期待しとくわ」
話の区切りがええとこで、ちょうど駅に着いた。
聡とは路線が違うから改札の前で別れて、俺は大荷物を抱えて電車に乗った。
ほんまは二人分のチョコレートやねんけど、量が多いからえらい注目浴びてしもた。
ちなみに、チョコレートは朋ちゃんとおばちゃんにほとんど取られてしもてん。
自分用に買うにしても高くて手が出せんかったやつもあったらしい。
俺もそれ食べたかったんやけど、世話になってるし泣く泣く譲った。
ええねん…ほかされそうになったチョコレートが、こないにチヤホヤされたんやから。
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