年末年始 Extra サプライズ ■しおりを挿む
バスの時間にはちょっと早いらしく、ちょっと待つことになった。
クッキーを渡してしまうチャンスやから、当初の予定通りに俺が飲み物を買って、二人でベンチに座った。
ホテル着いたら二人っきりになるやん?
ほんなら、クッキーとか渡してる場合やなくなるかもしれへんやん?
そないにずっとくっついてるわけやないけど、なるべくそうしてたいやん…。
陽平に会うん久し振りやし、俺かていっぱい陽平に触りたい、し。
「あ、またエッチなことを考えてるね」
「ちがっ……わへん、けど」
「おや、今日は素直だね」
「だって…っ」
「俺もだよ。早くホテルに行きたいね」
「うん…」
陽平も、ホテルに行ったら俺に触りたいって思ってるんやなぁ。
嬉しい…はよ二人っきりになりたいな。
……あれ?
「陽平っ?」
「うん?」
「今、ホテルて…」
「四人で食事をするんでしょ?」
「そっ、そうや!ご飯食べんねん」
「久し振りの日本での食事だし、楽しみだ」
よかった…バレてるんかと思ってびっくりしたわ。
「ところで、その手にある可愛い袋はなにかな?」
「あ…これな。昨日作ってみたんや」
今まで何気なく食べとったけど、クッキーって結構作るん手間かかるんやな。
適当に材料混ぜてすぐ焼いて終わりやと思ってた。
材料混ぜるだけでもめちゃくちゃめんどいし、はよ焼きたいのに寝かせなあかんって怒られたし。
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