帰国した恋人との年始の過ごし方

しおりを挿む



「あ、あん…」

「正太郎の中は、今日も蕩けていますね」

「アルの、だっ、て…熱いもん」


 思わず締め付けてしまうけれど、今日のアルは微笑んだまま。

 僕も、もう少しこのままがいい。


「正太郎…舌を出してください」

「ん…んぅ」


 気持ちいい…。

 繋がったままでアルと舌を絡め合うと、すごく気持ちよくてヤバい。


「アル…」

「どうしたのですか?」

「僕、宿題はもう終わったから…明日も明後日も一緒にいたいな」


 言っちゃった!

 明日は一緒にDVDとか観たいなぁ。


「宿、題…ですか?」

「アル?」


 アルがびっくりしている。


「宿題…、ありました……ね。そのようなものが」


 まさか。


「し、してないの?」


 アルは終業式を休んだけれど、宿題はそれぞれの授業の最後の日に出されたから、知らないってことはない。


「すみません…忘れていました」

「アルは昨日までアメリカにいたんだから、しょうがないよ」


 僕だって、旅行に宿題を持って行ったりなんかしないし。


「いえ、あちらで済ませるつもりでアメリカへ持参しました。ですが正太郎がいない寂しさでなにもやる気が起きないのと…早く日本に戻るために仕事や会食をこなしているうちに…」

「コロッと忘れちゃったんだね」

「はい」


 アルは頭がいいけれど、特に漢字のプリントで時間が掛かりそうだ。




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