帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
◆ ◆ ◆
「本当にいらないのですか…」
「うん」
僕はアルがプレゼントをくれると言うのを断って、ホテルに戻ってきた。
寂しくさせたお詫びにプレゼントなんて、貢がれているみたいで嫌だ。
「アルだって寂しかったんじゃないの?」
ソファに座るアルの組んだ脚をほどかせて、膝の上に向かい合わせで座ってみる。
「当然です!狂ってしまいそうでした」
「じゃあ、今一番何が欲しい?」
「正太郎に触れる時間です」
「僕も。アルと二人でくっついていたい」
そう言ってアルに抱き付くと、やっとわかってくれたみたいだ。
「正太郎…!愛しています」
「僕も、愛してる…」
明日も明後日も、一緒にいられるかな?
僕はアルにキスをしながら、宿題をやっておいてよかった!としみじみ思った。
だって、こんなに余裕のある年始は初めてだもん。
田舎から帰ったらいつも、手を付けていなかった宿題漬けだったし。
そんな僕が、始業式の日まで好きな人とゆっくりしていられるなんて…。
「ん…アル、しよ…」
たまには、僕から誘ったっていいよね。
昨日もしたのに、僕たちはまた激しくお互いを求め合った。
ソファの上で脱がされて一緒にお風呂に入った後に、綺麗に整えられたベッドに運ばれて…。
昨日よりはお互いに余裕があるから、アルが入ってきてからもゆっくりキスをしたり抱き合ったりしてすごした。
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