帰国した恋人との年始の過ごし方

しおりを挿む



「おっきいから、口に入りきらなくて…」

「正太郎がしてくれているという事実だけで、私はもうイッてしまいそうですよ」

「うん、イッてもいいよ」


 再び先端部を口に含んだ正太郎が、含めない部分を両手で刺激しながら上目遣いで…。

 あぁ、ダメだ。

 それは…上目遣いは反則ですよ、正太郎。

 確か、前にもこれでやられたんだ。

 やっぱり正太郎は、テクニシャンだな。


「正太郎っ、口を、は、離してくださ…!」


 ギリギリで、吸い付く正太郎をなんとか引き剥がした。

 顔に掛けてしまう結果になったが、口内に出して飲ませてしまうよりはいい。


「あー!」

「すみません。目や鼻に入ったりなどしていませんか?」


 緊急なので、バスローブの裾で正太郎の頬に飛んだものを拭う。


「バカ!拭かないで!」

「あっ、そんなものを舐めてはダメです!」


 正太郎は、私が拭いきれなかったものを指に掬い取って舐めだした。


「僕は飲みたかったのに…アルが悪いんだ」

「…すみません」


 お腹を壊してしまうからダメだと言いたいところを、我慢して謝罪した。

 正太郎の動きを妨げないように顔を丁寧に拭っていると、ちょうどルームサービスが運ばれてきた。

 準備させている間に正太郎の顔を洗って、バスローブを着替える。


「ありがとう…」

「いえ、私が汚してしまったんですから」


 ホテルの従業員に見られたことで冷静になったのか、正太郎は恥ずかしそうに俯いた。


「終わったら出ていくように言ったので、もういないはずです。食事にしましょう?」

「うん、お腹がペコペコだよ」


 ルームサービスの食事は、正太郎の口に合ったようだ。

 綺麗にすべてを食べた後、私は再び正太郎を腕の中に閉じ込めて眠った。




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