帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
「おっきいから、口に入りきらなくて…」
「正太郎がしてくれているという事実だけで、私はもうイッてしまいそうですよ」
「うん、イッてもいいよ」
再び先端部を口に含んだ正太郎が、含めない部分を両手で刺激しながら上目遣いで…。
あぁ、ダメだ。
それは…上目遣いは反則ですよ、正太郎。
確か、前にもこれでやられたんだ。
やっぱり正太郎は、テクニシャンだな。
「正太郎っ、口を、は、離してくださ…!」
ギリギリで、吸い付く正太郎をなんとか引き剥がした。
顔に掛けてしまう結果になったが、口内に出して飲ませてしまうよりはいい。
「あー!」
「すみません。目や鼻に入ったりなどしていませんか?」
緊急なので、バスローブの裾で正太郎の頬に飛んだものを拭う。
「バカ!拭かないで!」
「あっ、そんなものを舐めてはダメです!」
正太郎は、私が拭いきれなかったものを指に掬い取って舐めだした。
「僕は飲みたかったのに…アルが悪いんだ」
「…すみません」
お腹を壊してしまうからダメだと言いたいところを、我慢して謝罪した。
正太郎の動きを妨げないように顔を丁寧に拭っていると、ちょうどルームサービスが運ばれてきた。
準備させている間に正太郎の顔を洗って、バスローブを着替える。
「ありがとう…」
「いえ、私が汚してしまったんですから」
ホテルの従業員に見られたことで冷静になったのか、正太郎は恥ずかしそうに俯いた。
「終わったら出ていくように言ったので、もういないはずです。食事にしましょう?」
「うん、お腹がペコペコだよ」
ルームサービスの食事は、正太郎の口に合ったようだ。
綺麗にすべてを食べた後、私は再び正太郎を腕の中に閉じ込めて眠った。
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