帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
舌を吸う強さや激しさとは裏腹に、アルの腰がゆっくり動き出した。
中からアルが抜けていく感覚に、唇を塞がれていても甘い声が鼻に抜けていく。
「んんっ、ん、ん…」
出て行ってほしくなくて、自分でもはっきりわかるほど締め付けてしまった。
それが相当ヤバかったのか、アルは苦しげに僕の唇から離れた。
「はぁ…、正太郎が…煽ったん、です、からね…っ」
「え…? あ、あぅっ…!」
少し角度を変えて、アルが一気に腰を進めた。
気持ちイイところを狙って刺激されて、僕は大きく仰け反った。
すでに二回も出したのに、僕の中心はまた先走りを漏らすほどになっている。
それを優しく握ったアルは、腰と手を同時に動かしだした。
「あ、ああぁっ、」
激しく繰り返される律動に、繊細な手の動きが加わる。
中と外を同時に刺激されたら、三回目だろうと関係がなくなってくる。
「あ、あ、あ、っで、出ちゃ」
「正太郎…、っく、う」
中に熱いものが放たれた。
いつも僕の後にアルが最後にイクから、それは終わりの合図。
僕は既に二回もイッちゃったから満足。
だから、僕は身体の力を抜いた…のに。
「っひゃ、あ、な、なんっで…っ?」
まだ硬さの変わらないそれが、引き続き僕の気持ちイイ場所を突いてきた。
「正太郎がまだ、ですから…」
「あっ、だ、ダメ、あ、ああぁんっ!」
もう充分よかったのに…。
初めて三回目、出しちゃった。
さすがに意識を保っているのは厳しくて、僕は身体の欲求に素直に応じて目を閉じた。
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