帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
これからは、もう少し一緒にいる時間を大切にしよう。
まだあと一年は一緒に学生でいられるけれど、卒業したらアルは仕事に専念するだろうし…。
僕が大学で、アルが仕事で…あんまり会えなくなるかもしれない。
アルが海外に行くようになったりしたら、寂しくなるな。
「んっ…」
将来をしみじみ考えていると、アルが急に色っぽいっていうか切ない声を出した。
アルの顔が見られるように腕を緩める。
「どうしたの?」
「…あまり、締め付けないでください」
僕にはそんなつもりがなかったから、びっくりして思わず身体に力が入ってしまった。
たぶん今、すごく締め付けちゃった!
「あ!ごめん…」
「正太郎はなかなか…テクニシャンですね」
「ち、違うもんっ」
アルが僕の中で大きく脈打つのがわかる。
僕がその場所を意識すればするほど力が入ってしまうようで、アルはその度に表情を歪ませた。
アルの切ない表情のせいか、中のアルを生々しく意識したせいか、僕もだんだん切なくなってきた。
僕の気持ちイイ場所を、いっぱい擦ってほしい…。
アルと一緒に、気持ちよくなりたい。
「もうっ、動いて…」
「私はもう少し、正太郎の中を堪能していたいのですが」
「やだ…おねがい。気持ちよく、してほし…っん、ぅ」
焦らされそうだから切実に訴えたら、アルが噛み付くようなキスをしてきた。
冷静なフリをして、アルもすごく熱くなってる…キスで伝わってくる。
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