帰国した恋人との年始の過ごし方

しおりを挿む



 僕の膝裏を支えるアルの腕を掴んで、お尻をアルに押し付ける。

 深呼吸しながらなんて、辛いだけなんだからね!

 それに、死にたいぐらい恥ずかしいし!

 アルのわからずや!

 バカバカバカ!


「正太郎…」


 必死になっていると、アルが僕の身体に倒れてきて、そのまま抱き締められた。

 やっと、僕の気持ちが伝わったみたいだ。


「アル…愛してる。奥、まで来て」

「っ、わ、私も愛しています!」


 アルが真っ赤になった。

 余裕がなくて情けないアル、好きだなぁ。

 他人がいたら見られない、特別なアル。

 僕以外なら、たぶん牧野さんしか見られないと思う。

 なんだかんだと揉めているうちに慣れてきたみたいで、あんなに苦しかった圧迫感も軽くなってきた。

 アルは身体を起こして、改めて僕の足を支えた。

 僕が息を吐くタイミングで、ゆっくり入ってくる。


「…っはぁ、すごい。おっきぃ、ね」


 アルのが全部入りきると、すごく奥まで届くんだ。

 僕はアルの首に腕を回して引き寄せた。

 腕を広い背中に移動させて力を込めると、密着できるから。


「しばらく、このままがいいな…」

「辛くはないですか?」

「アルこそ」

「私は、正太郎の中を感じられて幸せです」


 僕も幸せだ。

 アルが傍にいることがこんなに大切なことだって、離れてみてやっとわかった。

 今までアルに会えない日の方が少なかったから、アルに会えるのが当たり前のように感じてたんだ。




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