帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
達したばかりでくたくたの身体を持ち上げられて、体勢は仰向けから俯せに変わった。
「可愛かったですよ、正太郎」
背中に覆い被さってきたアルに振り向いたら、キスをされた。
「ん…、ん、む」
キスで蕩けた僕は、ますます身体の力が抜けてしまった。
ぐったりとベッドに体重を預けると、アルがクスリと笑う気配を感じた。
「すみません、今日は無理をさせてしまうことになります」
「い、いいよ…。僕も、アルとしたいから」
だって明日は丸一日あるし。
初詣は、明日が無理なら明後日チェックアウトしてからの時間もあるし。
もしそうなったら、なし崩しにどんどん延期されていきそうだ…。
それだけは避けたいな。
「嬉しいです…。正太郎は力を抜いていてくださいね」
アルは僕の頭を撫でて身体を起こした。
背中が軽くなると同時に、アルの体温が消えて寂しくなる。
そして、僕の太股の付け根に腕を回してかなり上まで持ち上げると、いきなり孔に舌を這わせた。
「アルっ!」
お風呂に入ってないのに!
暴れたくても、持ち上げられていて胸から上と爪先しかベッドに着いていない。
脚を振り回してアルを蹴るなんて嫌だし!
「っぁ…ん、きたない、から…」
アルの舌は、僕の訴えを無視して中に入ってくる。
中で蠢くそれが、粘着質でエッチな音を立てる。
その音と刺激で、僕の中心は恥ずかしくもまた僅かに反応しかけていた。
やめてほしいはずなのに感じちゃうなんて、僕はダメな奴だ。
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