帰国した恋人との年始の過ごし方

しおりを挿む



「このまま正太郎を食べてもいいですか?」


 ダメって言っても食べちゃうくせに。

 本当は、先にお風呂に入りたいんだけど。


「アルも、全部脱いで…」

「…はい」


 そんな我が儘を言える空気じゃなかったから、僕はアルのベルトを外してあげた。

 裸になったアルは、いつもより興奮しているのか少し体温が高かった。

 あったかいその身体に抱き付くだけ…で、すむはずがないよね、高校生の二人が。


「ふぁっ…」


 いきなり胸の尖りに吸い付かれて、僕は恥ずかしいほどに背を反らせた。

 アルに触れられた時にだけ、熱が生まれるそこ。

 自分で触ってもどうにもならないから、きっとアルがスイッチを持っているんだ。


「正太郎…」

「あ、アル、んん」


 今日の僕は、そこだけでおかしくなっちゃいそうだ。

 まったく膨らみがないつまらない場所なのに、アルが執拗にそこを攻めるから。


「っん、あ、はぁ…っ」

「気持ちいいですか?」

「うん…でも、そこ、ばっかり…」

「正太郎をじっくり味わいたいのです」


 それにしたって、やりすぎだよ!

 指で刺激を受けすぎてたまにピリッと痛むそこを、アルが優しく舌で包み込んでくる。

 その度にまた気持ちよくなって、また指で痛くなっての繰り返し。


「…正太郎、ここも味わってもよろしいですか?」

「ああぁっ…!」


 胸だけを散々攻められた僕は、アルに返事をする隙も与えられないまま中心を口に含まれて、すぐに達してしまった。

 田舎に行っていたから一人ですることなんてできなくて…なんて、言い訳にならない。

 あまりにも早すぎて、すごく恥ずかしい。




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