帰国した恋人との年始の過ごし方 ■しおりを挿む
「このまま正太郎を食べてもいいですか?」
ダメって言っても食べちゃうくせに。
本当は、先にお風呂に入りたいんだけど。
「アルも、全部脱いで…」
「…はい」
そんな我が儘を言える空気じゃなかったから、僕はアルのベルトを外してあげた。
裸になったアルは、いつもより興奮しているのか少し体温が高かった。
あったかいその身体に抱き付くだけ…で、すむはずがないよね、高校生の二人が。
「ふぁっ…」
いきなり胸の尖りに吸い付かれて、僕は恥ずかしいほどに背を反らせた。
アルに触れられた時にだけ、熱が生まれるそこ。
自分で触ってもどうにもならないから、きっとアルがスイッチを持っているんだ。
「正太郎…」
「あ、アル、んん」
今日の僕は、そこだけでおかしくなっちゃいそうだ。
まったく膨らみがないつまらない場所なのに、アルが執拗にそこを攻めるから。
「っん、あ、はぁ…っ」
「気持ちいいですか?」
「うん…でも、そこ、ばっかり…」
「正太郎をじっくり味わいたいのです」
それにしたって、やりすぎだよ!
指で刺激を受けすぎてたまにピリッと痛むそこを、アルが優しく舌で包み込んでくる。
その度にまた気持ちよくなって、また指で痛くなっての繰り返し。
「…正太郎、ここも味わってもよろしいですか?」
「ああぁっ…!」
胸だけを散々攻められた僕は、アルに返事をする隙も与えられないまま中心を口に含まれて、すぐに達してしまった。
田舎に行っていたから一人ですることなんてできなくて…なんて、言い訳にならない。
あまりにも早すぎて、すごく恥ずかしい。
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