プレゼント交換バトル

しおりを挿む



 部屋の飾り付けに使ってるチューブライトと一緒に金髪がキラキラしてて、やたらムカつく。

 正太郎には悪いけど、アルが鬱陶しいから本気で行かせてもらうわ!

 俺は正太郎を見据えながら、カードを後ろ手にシャッフルし始めた。


「んー。でも、二択って意外に難しいよね」

「そうですね。ですが、正太郎には私が付いているので大丈夫です。……ほら、口を開けてください」


 本気になった俺を見て不安がる正太郎の口元に、アルがでかいエビをフォークに刺して運ぶ。

 深刻そうな顔の正太郎は、アルに促されるまま素直に口を開けた。


「あーん……むっ。エビら! おいひぃ!」


 口いっぱいにエビを頬張ると同時に、満面の笑みで喜ぶ正太郎。

 その途端に、アルのイケメンがデレデレとやに下がっていく。

 くっそ、バカップルめ……!

 人前でいちゃいちゃしやがって!

 勝負中やのに、暢気に“あーん”とかしてるんちゃうわ!

 そういうことは、二人っきりの時にやるもんや!

 これやから今時の高校生は!

 俺はイライラしながらシャッフルを終わらせて、両手に一枚ずつ持った状態で正太郎に突き付けたった。


「ほら正太郎! 二つに一つやで!」

「えー、どっちにしようか迷う!」

「ゆっくり迷ったらええ。なんぼでも待っといたる」




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