プレゼント交換バトル ■しおりを挿む
部屋の飾り付けに使ってるチューブライトと一緒に金髪がキラキラしてて、やたらムカつく。
正太郎には悪いけど、アルが鬱陶しいから本気で行かせてもらうわ!
俺は正太郎を見据えながら、カードを後ろ手にシャッフルし始めた。
「んー。でも、二択って意外に難しいよね」
「そうですね。ですが、正太郎には私が付いているので大丈夫です。……ほら、口を開けてください」
本気になった俺を見て不安がる正太郎の口元に、アルがでかいエビをフォークに刺して運ぶ。
深刻そうな顔の正太郎は、アルに促されるまま素直に口を開けた。
「あーん……むっ。エビら! おいひぃ!」
口いっぱいにエビを頬張ると同時に、満面の笑みで喜ぶ正太郎。
その途端に、アルのイケメンがデレデレとやに下がっていく。
くっそ、バカップルめ……!
人前でいちゃいちゃしやがって!
勝負中やのに、暢気に“あーん”とかしてるんちゃうわ!
そういうことは、二人っきりの時にやるもんや!
これやから今時の高校生は!
俺はイライラしながらシャッフルを終わらせて、両手に一枚ずつ持った状態で正太郎に突き付けたった。
「ほら正太郎! 二つに一つやで!」
「えー、どっちにしようか迷う!」
「ゆっくり迷ったらええ。なんぼでも待っといたる」
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