プレゼント交換バトル ■しおりを挿む
◆ ◆ ◆
アルが一生懸命飾り付けしたらしい本物の立派なツリーが、リビングの真ん中に鎮座してる。
ほんでその根元には、プレゼントの箱が四つ。
ベースが緑色で赤いリボンが貼り付けられてる、まったく同じ大きさのやつや。
陽平が俺と正太郎のプレゼントを入れて適当に四つ並べたのを、更にアルがランダムに運んで無造作に並べたから、もうどれに誰のプレゼントが入ってるかわからん。
そのプレゼントの箱を選ぶ順番を賭けて、俺らは今まさに、トランプでゲームをしてるとこや。
正太郎がやりたがってたゲームの他に、スピードとページワンを加えた五試合で、総合得点の高い人から好きなプレゼントを選べるっちゅー仕組みやねん。
獲得点数は各ゲーム一位が4点、二位が3点、三位が2点で最下位が1点。
ちなみに今はスピードと神経衰弱の二試合を終えて第三回戦、ジジ抜きの真っ最中。
第一回戦のスピードは、接待ゲームになってしもて最悪やった。
アルと陽平は正太郎が相手やったらゆっくりするくせに、俺には容赦なしやし!
そのせいで、俺は最下位になってしもた。
アルだけならともかく、なんで陽平までもが正太郎の味方やねん……。
あ、でも第二回戦の神経衰弱は、最初に決めた【俺→正太郎→アル→陽平→俺】っていう順番が味方して、ええ戦いができたんや。
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