BT! Extra −陽平のお仕置き− ■しおりを挿む
も、もしかしてお仕置きは無しで普通にエッチしようってことかな…。
そうやんな、仮にも俺らは付き合いたてやし、お仕置きみたいな物騒なことはしたらあかんよな。
ドSやけど優しいとこもあるし、こいつ。
まだ明るいからちょっと恥ずかしいけど、俺は服を脱ぎだした。
こないだここに来た時は正太郎に失恋した直後やったのに、今は陽平と幸せなんが不思議やな…なんて考えながら。
「嬉しそうだね、可愛いよ」
自分でも表情が緩んでるってわかってただけに、改めて指摘されたら恥ずかしい。
なんか言い返したろ、と思って視線を上げたら、陽平は部屋に入る前の姿のままで俺を見てた。
「…? 陽平も脱いでよ」
「俺は後でね。ほら、全部脱いで」
「パンツも、脱ぐん…」
「当たり前でしょ」
なにが当たり前なんかはわからんけど、パンツも脱いだ。
なんでか知らんけど、陽平にはなかなか逆らえんねん。
「俺だけ、恥ずかしいんやけど…っあ!」
前を隠すように持ってたパンツを、陽平に奪われてしもた。
「琳のお仕置きなんだから、我慢して」
「え…?」
お仕置きって、やっぱりするんやんか!
しかも裸ってことは…。
まさかこの寒空の下、裸でベランダに放り出すんか!?
やっぱりこいつは鬼や、悪魔や、ドSや!
「今は十二月やねんで!」
「…そうだね」
「こんな日にあんなん…凍え死んでしまうやんか!」
「凍え死ぬ…?」
「ちょっと考えたらわかるやろ? 十二月、マンションの最上階のベランダに裸で出されることの恐ろしさ!」
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