BT! Extra −陽平のお仕置き− ■しおりを挿む
「あっ、陽平」
食器を片付けるってソファを立った陽平を見て、思い出した。
お仕置きには付き物の、トイレの悩み。
これはどないしようもないからな、保険にペットボトル貰っとかなあかん。
俺は陽平を追い掛けてキッチンに入った。
「ん? こんなところに用事?」
食洗機から食器を出して戸棚に片付けてた陽平が振り返った。
「うん、空のペットボトル貰いに来てん」
「ペットボトル…?」
「閉じ込められてる間にトイレ行きたなったら困るから、救済措置や」
陽平は真顔の俺をまじまじと見つめた。
ほんで、あろうことか吹き出しやがった!
「ふふっ…あははっ、琳はおもしろいことを言うね」
「なんで笑うんや。ペットボトルは重要アイテムやねんで!」
なんやねん!
俺が漏らしたら困るんは陽平やのに!
未だに肩を震わせて笑ってる陽平は、小さい声で「勘弁してよ」とか言いやがった。
「ったく…そんなものは必要ないよ。いいからおいで」
「なっ、なんでや!」
陽平に手首を掴まれて、俺は引きずられるようにして陽平の部屋に連れていかれた。
なんでいらんのか、意味がわからん。
食後にコーヒーも飲んだから、そのうち行きたくなるはずやのに。
そないに長時間は閉じ込めへんってことかな。
陽平はドSやし、電話では有無を言わさずお仕置き!って雰囲気やったのに…。
「琳、脱いで」
「はっ?」
部屋に入って開口一番、陽平はまた意味のわからんことを言うた。
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