BT! Extra −アルの願望−

しおりを挿む



「酸欠が続くとすぐ、のぼせてしまいますから…」

「ん、わ、かっ…あぁっ、アル…」


 手の動きが、速いよ…。

 ぬるぬるだから速いの?

 こんなんじゃキスしなくたって、酸欠になっちゃうよ…!


「気持ちいいですか?」

「あっ、あっ…き、気持ち、いいっ」

「…はぁ…可愛い、正太郎…」


 アルの右手の動きは休まらないのに、僕のお尻は浮力も手伝って、アルの左手だけで簡単に持ち上がった。

 持ち上げられて膝に乗せられたら、孔に指が入ってきた。


「や、お湯…入っちゃう…」


 指が入ったのをきっかけに、無意識にそこの力を抜いてしまう。

 すると、体温より温度の高い液体が少し入ってきた。

 ぬるつくお湯がアルの指によってかき混ぜられて、僕の中で泡立つような感覚がする。

 出し入れされる度に、指が増える度に新たなお湯がまた入ってきて、中で泡立てられる。


「正太郎の中は、とても温かいですね…」

「あっ、泡が…っ」

「泡がいいのですか?」


 カクカクと何度も頷いたら、僕の中からアルの指が抜けて、身体が浴槽から引き上げられた。

 身体の向きを反転させられて、浴槽の縁に腰掛けたアルの膝の上で向かい合わせになる。

 僕は、アルの紅潮した頬に手を添えて、柔らかい唇を何度も奪った。


「好き…アル、ん、大好き」

「私も…大好きです」


 身体中が程よく火照って、熱に浮かされているような気がする。


「ね…挿れて、中…ムズムズするの」

「っ…煽らないで…、正太郎には、優しくしたいのです」


 本当に中がムズムズする、痒いぐらい。




- 7/10 -

[≪prev | next≫]



 ←Series Top





「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -