BT! Extra −アルの願望−

しおりを挿む



 身体がアルの脚に挟まれてるから大丈夫だけど、浴槽の底がぬるついていてお尻が滑りそう。


「ふわふわでぬるぬるだね」


 お湯の表面の上にある泡の層が、なんだか不思議な感じ。


「正太郎に触れてもいいですか?」

「うん…」


 お風呂は明るいし、改めて訊かれると恥ずかしい。

 お尻が滑らないように、肘掛けみたく飛び出しているアルの膝にしがみつくと、アルの手が僕の身体をまさぐりだした。


「あっ…」


 やっぱりぬるぬるしている…普通に触られるより、エッチだ。


「正太郎、顔をこちらに向けてください」

「…ん、」


 振り向いてキスをされながら触られると、だんだん頭がぼんやりしてきた。


「んん、んっ」


 胸の突起を捏ねる指も、脇腹を撫でる手も、全部いつもより気持ちいい。

 そのせいか、息が苦しくなってくるのも早い。


「ぁ…っふぅ…はぁ、もっと、」


 まだキスをしていたいのに、アルはしてくれない。


「正太郎は、キスが好きですね」

「気持ち、いいんだも…ん」


 アルがしてくれないなら僕からしようと、アルの膝を持って身体の向きを変えようと試みる。

 だけど、なかなかうまくいかない。

 胸とか脇腹を触られて、気持ちよくて力が抜けているせいなのと、ぬるぬるで滑るせいで。


「あぁっん…や、いじわる、やだ…」


 僕がキスしたいことをわかってるくせに、アルは無視して僕の中心を握ってきた。


「正太郎…キスはあとで、いっぱいしてあげます」

「…あっ、あ、と?」




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