BT! Extra −アルの願望− ■しおりを挿む
僕ばっかり裸になるなんて、恥ずかしすぎる。
お返しに、もたつきながら下着だけを残してアルも脱がせてやる。
すると僕が選んだバブルバスのビンを持たされて、また抱き上げられた。
「落とさないように、ボトルをしっかり抱えていてくださいね」
「うん」
連れてこられたのは当然お風呂。
またお湯がきちんと張られている…。
「ちょうどいい感じですね。それを貸していただけますか?」
浴室の中で下ろされた僕がぼんやりしていたら、アルも下着を脱いでやってきた。
「はい。どうしてお湯がちょうどよくなってるの?」
「先ほどリビングを離れた時に、セットしておきました」
「そうなんだ!」
ビンを渡して普通に訊いてみたら、あっさりと疑問は解消されてしまった。
「正太郎、ジャグジーのボタンを押してみてください」
当然、バブルバスを注いだだけじゃ泡立たないよね。
ここにはジャグジーがあるけれど、普通の家ではどうやって泡立てるんだろう。
そもそも僕の家みたいに、掃除が大変だからやらないのかな。
「すごい!」
ジャグジーでお湯が混ぜられて、みるみるうちに泡立っていく。
いい匂いも浴室中に広がっていく。
僕はアルにシャワーを掛けられながら、増えていく泡から目が離せなかった。
「入りますよ」
「わ、」
できあがった泡に触ろうとしたら、アルに後ろから身体を持ち上げられた。
アルはそのまま浴槽に入って、僕を脚の間に座らせた。
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