BT! Extra −アルの願望−

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 ちょっと可愛いな。

 でも、そんなに僕に言いにくいことなのかな…。


「…アル」

「はい」


 だけど、僕だって男だし、好きな人の願望くらい叶えられるようになりたい。

 ちょっとくらい痛くても、怖くても我慢する。

 僕は意を決して、アルの碧い目をまっすぐ見据えた。


「僕が!アルの願望をなんでも叶えてあげるから!」

「………!」

「なんでも言って!」


 アルの緊張した表情が柔らかい笑みに変わった。


「正太郎…嬉しいです。愛しています」

「…僕も、愛してる」


 ぎゅう、と抱き締められて、嬉しいんだけど内心ドキドキだ。

 早く願望を言ってほしい。


「正太郎と、お風呂で…したいんです」

「あ…」


 少し前にお風呂で目隠しされたことが、フラッシュバックした。

 あの時は、僕ばっかり攻められて…。


「一度、目隠しをしてイタズラをしてしまった時がありましたよね? あの時の正太郎が、忘れられないんです」

「は、恥ずかしい…けど、」

「今日は、目隠しなどしませんから」

「うん…」


 それなら、いいかな。

 僕は、いいよって言う代わりにアルにキスをした。


「ん、ん…」


 自分から舌を伸ばしてアルのそれを舐めたら、一気に気持ちが昂っていく。

 アルの左手が僕の後頭部を支えて、アルからも舌が絡められる。

 その間にアルの右手は僕のベルトを外していて…。


「っは…、ずるい…」


 唇が離れたら、途端に素早く脱がされるもんだから焦ってしまう。




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