BT! −ボーイズトーク−

しおりを挿む



 なるほど!とりあえず俺には無理やな!

 陽平が俺をそういうことで怖がらせたからって、俺から罰を与えられるほど謝ってくるとは思えんわ。

 むしろ、泣き叫ぶ俺を見て興奮するかもしれんな、あの変態は。


「すごいな…正太郎もがんばってるんやな」

「うん…。こんな話を琳にする時が来るなんて…!」


 耳まで真っ赤にした正太郎は、クッションに顔を埋めた。


「むしろ、こんな話は俺らでしか無理やろ…。身近に正太郎がおってよかったわ」

「そうだね、恋人が同性って特殊なことだしね」

「俺らは相談できる相手がいてて、恵まれてるんやな」


 しかも相手が正太郎やから話しやすいわ。

 陽平への気持ちに気付かせてくれた子やし…彼氏同士が親友やし、なんて。


「ねぇ、牧野さんってドSなんだって?」

「っな!」


 正太郎は相変わらず、突拍子ないな!


「どんなことされるの?」


 どんなことって…言葉責め。

 そんなん無理や言われへん!

 絶対例を挙げろって言われる!


「痛いことは、されへんよ?」

「ふーん…例えば?」


 あかん!逃げられへんかった。

 この際、全部陽平のせいにしてしもたらええか。

 実際、陽平のせいやしな。


「陽平が変態なことを言うんや…」

「牧野さんは、どんなことを言うの?」

「うっ…」


 正太郎の目が、好奇心で輝いてる。

 せやな、正太郎も暴露してくれたんやし、俺も言わなあかんよな。

 でも、体験告白と変態告白は違うと思うねん。

 …せやけどそうやな、俺も男やし…ここは腹括るしかないか。




- 4/12 -

[≪prev | next≫]



 ←Series Top





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -