俺らの交際宣言 ■しおりを挿む
また、スパーン!てええ音が鳴った。
「あんた、まさかしょうちゃんの近くにいてたいからとか、そんなんやないやろね!」
鋭いな、さすが俺のおかんや。
頷いたらマジでどつかれそうや。
「…まぁええわ。お母さんもお父さんに付いて行きたかったしな。 ほんなら、おっちゃんに居候さしてもらえへんか聞いてみたろか」
「えっ…」
おっちゃんはおかんの兄ちゃんや。
で、正太郎のおとんや。
おっちゃんとこで居候=正太郎と同棲→…………。
あかん、鼻血出そうや…!
おかんが電話しながら、ほんまに鼻血出した俺を嫌なもん見るような顔で見てきた。
「おっちゃん、ちょうど今こっちに出張に来てるんやて。 おばちゃんが一緒に帰ってきたらええよって言うてくれたんやけど」
「行く!」
「明日のお昼頃やからな。予備校は自分でどないかするんやで!」
「わかってる!」
なんやこの急展開。あれは正夢か?
正太郎が俺を引き寄せたんか?
ほんまに俺、正太郎の傍に行けるんやな!
俺はちょっとだけ勉強のこと忘れて、荷造りに精を出した。
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