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皆さんとinoの暇つぶしページです。
すべて一発書き/見直しなしのためご容赦ください。
時々mainのネタバレ含みますので
全て読破された方のみのご閲覧をお勧めします。

[新規トピック]


[68]ごめんね
by ino
2026/02/14 02:21

諸々遅くなってごめんなさい
本編の大筋は書けたから
あとはブラッシュアップするだけだよ
2月に入ってから体調をくずし、
治ってからも毎晩眠すぎて寝ちゃってたのです…えへへ
もうちょっとお待ちください……

プラスのつづきはこのままプラスに書くか、そこだけ1話分がんばるか考え続けていたせいで書けてないです
こちらもごめんなさい…

でも正直なところ1年頑張ってきたけれど、
さすがに気持ちが折れてきてまして、
今はどうしたらよいのか分からない感じです…


とりあえず本編あと2話は
なんとしてでも頑張ります…!



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[67]続・中居先生の憂鬱(19)
by 遅くてごめん
2026/01/20 20:29


ペアで弾く「2台のピアノのためのソナタ」試験も、ついに明日へと迫った今日。最後の練習ということで気合い十分で森くんと集合し、いつもの様に2人でピアノ室へと向かったのだけれど。最終日ともなると考えることは誰しも同じようで、ピアノ室は練習したいペアたちですでに予約がいっぱいとなっており、なんと今日は大学での練習が絶望的だという結論に至ることとなった。混んでることは想定内でも、まさかここまで空いてないとは思ってもみなかったため、私たちは外のベンチにて腰掛けながら頭を抱えたのだった。



「最っ悪…舐めてた。そりゃあテスト前だし、みんな練習したいよな」「うん…どうしようね…。まさか夜まで予約でいっぱいだなんて…」「どっか練習出来るところ探そ、今からでも」「…あ!森くん!駅前のスタジオは!?」「!……ッだめだ、あそこピアノ1台しかねぇじゃん…」「!……だよね…」「……」


音大周りにはピアノが練習できそうな施設があるにはあるけれど、今回の課題はピアノが「2台」必要。練習を始めたばかりの頃ならまだしも、明日が本番だというのに1台のピアノを2人で使って練習することになるのはさすがに無理があった。というわけでいくつかスマホで検索してみたものの2台揃ってピアノがあるスタジオはなかなか空きがなかったので「それぞれ家で練習するしかないか…」と諦めそうになったところで……私はピンと頭上に電球がついたかのごとく最高の案を思いつくこととなった。むしろ今までどうして一度も思い浮かばなかったのか、自分でも不思議なくらいの閃きであった。よって私は、隣の森くんが肩をビクッとさせるほど大きな声で言ったのだった。



「あぁ〜〜!!!」「!びっ、くりした…なんだよ!?」「うち!!!」「……あ??」「私のおうち!ピアノ2台あるよぉ!!」「!」



そうだよ!最初のテストが終わった後にお兄ちゃんがプレゼントしてくれたから、うちの防音室には今ピアノが2台並んでるじゃないか!な〜んで今まで気づかなかったんだろう!貰った自分用のピアノばかり弾いていてお兄ちゃん用はもはやインテリアみたいに思ってたから、すっかり忘れてたよぉ!自宅なら何時間でも、思う存分練習出来るじゃん!これだぁ〜〜!!

その提案を聞いた森くんはもちろん驚いたような顔をしたけれど、なぜだか次は目を泳がせながら呟いたのだった。



「…え…、お前んち…?」「うん!どう!?」「……行ってもいいの?」「もちろん!2人きりだから誰にも邪魔されず何時間でも出来るよ!」「……」


森くんは悪いと思っているのか、そう聞いても少しだけ躊躇いの表情をしたけれど。どう考えても練習出来る場所はうちしかなさそうだったため諦めたのか「…ありがとう」「お邪魔します」と受け入れてくれた。そのおかげで私はお兄ちゃんがピアノを送ってくれたことに、今になって初めて心の底から感謝したのだった。




***



放課後の会議室に教師陣全員が集められ、今からまさに会議が始まるというところで、ポケットに入れていたスマホがぶるぶると震えたことに気がついた。通知の振動の長さからLINEであることは分かったので、校長が席につくのを見届けながらもこっそりと取り出して確認してみる。するとやはりLINEで送り主は彼女だったので「今日も遅い」という連絡かなと思いながら開けてみたところで……届いたメッセージを読んだ俺は、そのまま絶句しフリーズしてしまった。



"ひろちゃんお疲れさま!今日はうちで森くんと練習することにしたよ!また終わったら連絡するね!"



……、
………、


……あァ?


「うち」だと…?



…その瞬間、ついに頭の中のどこかの血管がぷちっとキレたのが自分でも分かった。今まで散々2人での練習を許して来たけれど、とてつもないほど我慢もしてきたけれど、さすがに「自宅で2人きり」は堪忍袋の尾が切れたのだ。…ちょっと待て。「うち」って何だよ?もしかしなくとも森を自宅にあげるってことだよな?あの防音室で森と2人きりになるってことだよな?お前のことを好きであろう男と、外に声が漏れないような部屋で会うってことだよな?…確かに明日はテストだよ。ここまで頑張ってきたのだから最終日も練習しなきゃならないけれど、どうせ大学のピアノ室が使えなかったとかってオチなんだろ?分かってるよ。彼女には何の悪意もないであろうことも、むしろ良い案を思いついたと喜んでいるであろうことも。でもさ、一つ大事なこと忘れてるよ。


お前の彼氏な、

この世で一番嫉妬深いんだよ。



とりあえずスマホをもう一度ポケットにしまう。急激に込み上げる怒りを隠しながら。俺はとにかく今はこの会議が1秒でも早く終わることだけを考えて、レジュメに冷たい瞳を向けたのだった。


なァ、森。

彼女に指一本でも触れたらぶっ飛ばす。





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[66]続・中居先生の憂鬱(18)
by あけおめ〜遅くなってごめんね
2026/01/10 08:04


「上手く弾けてんじゃん」


2台のピアノで今日も森くんとモーツァルトを合わせていたら、最後の音が鳴りきったタイミングで彼がそう言った。ここまで「下手くそ」とか「破天荒すぎる」とか散々な言われようだったというのに、テストもついに数日後に迫った今、森くんは初めて肯定的な言葉を私にくれた。それが信じられなくて、バッと顔を彼へと向けて目をぱちくりさせながら「嘘!ほんとに!?」と叫ぶ。するとその言葉と表情が面白かったのか「ははは」と笑った森くんはゆっくり立ち上がると、私の方へとスタスタ歩いてきてポンッと頭の上に掌を乗せた。そして優しくスルスルと髪をとかすように毛先に向かって撫でてくれながら、目を細めてもう一度言ってくれた。


「うん、ほんと」
「!」
「良く練習したね、偉い」


それがなんだかこれまでの森くんとは違って異常に甘い言い方だったために、ちょっぴり照れる。そんな気持ちを隠すように私は笑いながら伝えたのだった。



「でしょ!私、神だからさ…」
「ふふっ、調子乗んな」



私の言葉に彼は更に優しく微笑むと、頭をなでなでとしてくれた。その手つきがやっぱり甘かったので「本当に私たち、友達になれたんだなぁ…」とふと思うこととなった。…森くんって…最初こそ「悪魔」だったけれど、ここまで私を見捨てずに全力で練習に付き合ってきてくれたんだよね…。そう実感すると、私はもう彼のことを悪魔だなんて思わなかった。彼から学んだことはピアノの技術だけじゃない。ピアノへの向き合い方や練習方法、曲に対しての気持ちの作り方など、本当に沢山のことを教えてくれた。改めてそう認識すると、彼との出会いはもはや「運命」だったのではないかとさえ思った。……森くんのためにもテストでは良い結果が残せるといいな。そう思った私は「もう一回弾く?」という提案に「うん!」と答えて再び鍵盤に指を置いたのだった。




***



今日もひろちゃんと一緒にベッドで眠る。毎日の長い練習で本当に疲れているので、私はベッドに入ってすぐに眠りについてしまったのだけれど。もぞもぞと気配がしたためにちょっぴり目を覚ましてみると、隣で寝ていたひろちゃんが私の背中に後ろからぴたりと寄り添い、腕を回してぎゅうううっと抱きついてきた。彼の口元が私のうなじにくっつき「…ちゅっ」と軽く触れられながらも、両手は更にもぞもぞと動いて右手がトップスの裾から中へと侵入してくる。そのまま素肌のお腹や腰をサワサワしてきたので「ん…」と声が出てしまった。…んぅ…?ひろちゃん…?もしかして…えっちしたいのかな…?思わず振り向いてひろちゃんの様子を確認してみる。すると彼はなんと眠っており、すやすや寝息を立てながら無意識のまま私を抱きしめているようだった。……えへへ。どうしたのひろちゃん。夢の中でも甘えたくなっちゃったのかな?最近のひろちゃんは「担任の先生」だったことを忘れてしまうくらい、本当に私の「彼氏」になってくれたなぁと思う。私はそんな風に甘えられたり可愛いところを見せてもらえると、とてつもなく嬉しい気持ちになった。今日もそんな彼を見られてきゅんきゅんして仕方なかったので、起こさないよう細心の注意を払いながらゆっくりと身体を彼の方へと向けると、私も彼の頭を抱えるようにしてぎゅっと抱きしめてあげた。すると眠りながらも反射的に私の腰回りに腕をやってぎゅっとし、胸にぷにっと顔を埋めてくれたひろちゃんが可愛かったので、とろける瞳で彼の綺麗な寝顔を見つめながら「ちゅっ」とおでこにキスしてあげたのだった。


えへへ。
テストが終わったらいっぱいデート出来るといいな。
大好きだよ、ひろちゃん。


こうして…自分の気持ちはしっかりと分かるのに、夢の中でも甘えるほどひろちゃんが弱ってることには全く気づかない馬鹿な私なのだった。







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[65]続・中居先生の憂鬱(17)
by 寒いねぇぇ〜
2025/12/16 16:58


自分の気持ちが「恋心」だったのだと知るとすっきりしたとともに、俺は今のこの現状がいかに恵まれているかを実感することとなった。この子には確かに、俺なんかよりもよっぽど悪魔みたいな「彼氏」がいる。しかし例え彼氏が居たとしても、毎日の夕刻のこの練習時間の間だけは、俺は必ずこの子を独占できるのだ。どうやらミランの話によると同棲までしているようだったけれど、大学での時間を考えたらもしかしたら過ごしている時間は俺との方が長く、加えて「ピアノ」という共通項は彼氏には侵害できない特別なものだった。よって練習というワードはもちろん嘘ではないものの、これまではペアとしての優しさから行なっていた特訓へ一気に下心が含まれることとなった。……まだ一緒にいたい。そうやって欲が出れば「もうちょっと練習しよ」と声をかけた。彼女には俺の気持ちの裏などを読み取る敏感さはないために、そう提案さえすれば「いいよ!やろ!」と必ず了承してくれた。それが切なくもあり、ありがたくもあったのだった。

彼女はアイツと高校在学時から付き合っているらしい。その情報は俺の心をぎゅっと締め付けた。しかし一方でその情報のおかけで、俺は「彼氏」のことを即座に敵認定することもできたのだった。だって生徒に手を出す教師がマトモなわけがない。顔は確かに誰がどう見ても「美形」だと言うほど整っていたから惚れるのも無理ないなと思ったけれど、相手が倫理観がぶっ壊れた大人であればあるほど、俺が普通に彼女と過ごしているだけで「私の彼氏は異常なのでは」と伝わるのではないかと自信が湧いた。……ねぇ。いま君の隣には、君と同い年で同じ志を持った男がいるんだよ。だからあんな汚い大人に騙されてちゃダメだ。俺を見て。俺を「男」だと認識して。きっと俺の方が君を大切にできるから。そんな願いを込めて、俺は毎日彼女との練習を過ごすことになったのだった。



***


「ひろちゃんただいま〜」「おかえり、遅かったね」「うん、もうちょっとでついに試験だから森くんも力入ってて」「…そう」「あ〜〜疲れたよぉぉ…」「ねぇ」「んぅ?」「疲れたなら一緒に風呂入ろ」「…へ?」「洗ってあげる」「!」「つーか触らせて」「!?!?」「じゃないと死にそうなの」「……ど、どういうこと…」「…だめ?」「!もちろん良いよぉ…っ」


「ッあ…!んあっ、ひろちゃ…」「なあに」「同じところばっかり触っ…ッ、んぅぅ…!」「…しつこい?」「ひゃっ!あっあっ、うん…っ」「俺って元々しつこいでしょ、忘れた?」「あんっ!あっ!」「…なァ」「んあっ!また…イッ…!」「……お前は俺のものだってことだけは絶対忘れんなよ」



さすがに忠告




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[64]続・中居先生の憂鬱(16)
by もう年末だねぇ…
2025/12/11 22:39

彼女に連れられ着いたのは、有名な某屋内レジャー施設だった。そこは数十種類のスポーツやゲーム、カラオケまでやり放題の施設で、日も落ちたこの時間は主に学生が沢山遊んでいた。彼女は勝手に「大学生2人で!」と受付すると、こちらの意思など確認もせずズンズンと俺を引き連れテニスコートへと入っていく。そして「はい!森くん!」といわれながらラケットを渡されると、問答無用でなぜだかテニスの試合をスタートさせたのだった。


「よし!森くん行くよ〜?」「え、ちょっ待っ」「えい!」「!そんないきなり、」「スマッシュ!」「!ばか…ッ」


ボールが飛んでくれば反射的に手も足も出てしまったので、思いっきり打ち返す。すると彼女は「きゃ〜!」「森くん意外とテニスうまい!」だなんてわぁわぁ騒ぎながら試合を進めた。テニスが終われば次はバッティングゲーム。その次はサッカー…その次は…だなんて、彼女は有無を言わさず俺を次から次へとスポーツに誘っていく。そうすると最初こそ「なんで急にこんなこと…」だなんて思っていたはずだったのに、気づけばだんだんとリフレッシュになっていっていることに気がついた。…彼女は特に何も聞いてはこない。ただただ一緒になってケラケラ笑いながら遊んでくれているだけ。どうして突然ピアノが弾けなくなったのかとか、何かあったのかと聞きたいだろうに、彼女は決して聞いてこなかった。しかしここへと無理やり連れてきてくれた理由は間違いなく「俺を元気づけたいから」だったので、俺も彼女とくだらない時間を過ごしていくうちに徐々にくすぶっていた心がクリアになっていき、自然と笑みも溢れていった。何をそんなに思い詰めていたのかわからなくなるほどに。なにより俺のために彼女が時間を作ってくれたことが嬉しくて、気晴らしに付き合ってくれることがありがたくて。そうやって俺たちはしばらく2人で、この施設を素直に楽しんだのだった。



***



「……はぁ」「中居、だから飲み過ぎだってば。まぁ彼女が別の男とデートしてんの気にくわないのはわかるけど」「デートじゃねぇよ、今日は気晴らしに付き合ってあげるんだとよ森くんの。あの子優しいから」「そう思ってんならさっきからなんでお前はそんなにやさぐれてんだよ?」「……」「嫌なら嫌って言えば良かったのに」「言えるかよダセェ。相手は大学生だぞ」「その大学生に、わざわざ大学までいってメンチ切って思いっきり嫉妬心剥き出しにしてんのどこのどいつだよ」「……」「中居さァ…そういうところで無駄に溜め込んでるといつか大爆発すんぞ」「……」「たまにはお前も素直になった方がいいよ」「……」


「まぁ…今日も俺を保健室まで誘いにきた時点でこうなるだろうとは思ってたから、今日はスペシャルゲスト呼んどいたから。多分お前は"森"をよく知らねぇから不安なんだよ。だからゲストに直接聞こ。中居もアイツになら色々素直に聞けるだろうし」「…あ??なに急に。ゲスト?誰?」「もうそろそろ来る頃なんだけど……、あ、来た来た」「木村先生、中居先生久しぶり〜」「!慎吾…」「うわっ、中居先生すでに泥酔じゃん…」「そう。こいつ彼女を森に取られてやさぐれてんの」「取られてねぇわ」「ああ…可哀想に…」「憐れむな」……


「…うん。中居先生の嫉妬心は分かったし、俺も呼ばれておいて森くんの情報なんて何1つ持ってないから申し訳なかったけど」「ほんとだよ、スパイしろよちゃんと」「でも中居先生?これだけは覚えといて」「なに?」「あの子はね、中居先生が大好きだよ。ずっとずっと中居先生しか見てないよ」「!」「それだけは親友として保証するから。信じてあげてね」


慎吾のその言葉に、少し気持ちは軽くなった。
うん…ありがとう慎吾。木村。
確かに"森"が彼女をどう思っていようが、彼女が俺しか見てなければ関係ないもんな。
今日だって「友達」として付き合ってあげてるだけなんだから、変に嫉妬すんのはやめよう。


彼女は、俺が好きなのだから。


そう改めて自分自身に言い聞かせながらも、俺は焼酎の残りをグビッと飲み干したのだった。



***



「森くんあのね」「ん?」「お兄ちゃんもね、スランプの時はピアノから潔く離れて私と一緒にゲームしたりして気晴らししてたんだよ」「!吾郎さんが…」「うん。だから…何があったかは分からないけれど、きっとまた上手に弾けるようになるよ」「……」「だからこそ今日は一緒に目一杯遊んで、また明日からがんばろっ」「……」「大丈夫!森くんなら出来るよ!」「……、」



最後のバスケまで終えて、隣同士で座りながら息を整えるために休憩していると。初めてそこで彼女は俺の元気のなさに触れながら、にっこりと美しく笑ってくれた。まるで癒してくれるかのように。その笑顔は明るい光と共に、可憐な花が咲き乱れているかのようで。それが真っ直ぐ俺へと向いていることが嬉しくもあって。その笑顔のおかけでようやく俺は、このくすぶりの正体を自分で認識することができたのだった。


…うん。そっか。
きっと周りにはバレバレだっただろうけれど。
俺は、この子が好きなのだ。


だから彼氏が居ると分かってショックで、
俺なら死ぬほど嬉しい彼女からのキスを避けたのも彼氏の余裕を感じて苦しくなったから思い悩み、ついにはピアノまで弾けなくなったのだ。


そっか。それだけのことか。


そうあっさりと自分自身で納得すれば。

やっと俺の心のつっかえは、
いとも簡単に取れたのだった。






森くんようやく恋心自認







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[63]続・中居先生の憂鬱(15)
by ino
2025/12/11 14:43

「あら森くん、珍しいミス」「…すみません先生」「どうしたの?この前もミスばかりだったし、らしくないわね」「……すみません」「せっかくペアの調子も上がってきてたのに、森くん疲れちゃったかな。もうすぐ試験だし無理せず頑張って」「はい…」「……」



おかしい。あの日から全然ピアノが上手く弾けない。いざ弾こうとすると、あの時のあの男の不気味すぎるほど美しい微笑みと、彼女のこめかみにちゅっとキスしていた姿が蘇り、俺の心を永遠と締め付けていた。せっかくコイツが上手くなってきたというのに、今日のレッスンだって足を引っ張っていたのは明らかに俺の方で。こんなにも心が乱れるのは初めてだったから、自分でも戸惑っていた。そんな俺を隣のアイツも心配そうに見つめている。その瞳が逆にきつくて、一緒にいられなかったから、俺は先生が出て行ったレッスン室にて彼女へと告げたのだった。



「…ごめん、今日の練習なし」「!」「気持ち入らなくて、上手く出来ない」「……」「ごめん」「……」


なんでか分かんないけど、
俺、お前のことばっか考えてんの。


そうとはハッキリ言えなかったので、遠回しにそれだけを言葉にする。すると彼女は少し考える素振りをしたあと、スクッとピアノ前から立ち上がった。そのまま帰るのだろうなと特に反応もしないでいると……なんと彼女は俺の手をぎゅっと握って無理やり立ち上がらせてきたので、びっくりして顔を上げることになった。…な、なんだよ…。そしてまさかのことを俺に笑顔で告げたのだった。



「森くん!」「?」「今日はピアノのこと忘れて遊びにいこ!」「…あ?」「私、今日はとことん森くんのストレス発散に付き合うよぉ!」「!え…、ちょ…っ、」


そう言うと俺の手を握ってズンズンと歩き出す彼女。そんな彼女の背中を見つめて困惑しながらも、なぜか彼女の温かな手は振り解けなくて、着いていくしかなくて、俺はされるがままに連れて行かれたのだった。




ひろちゃん激おこ案件開幕




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[62]続・中居先生の憂鬱(14)
by やはりインフルうつりました!Aだよ!笑
2025/12/04 16:46
「なァ、」「んぅ?」「明日って何時に練習終わる?」「明日は森くんバイトだから夕方には終わるよぉ!」「じゃあ迎えに行くわ」「…へ?」「明日課外授業でいつもより早く帰れるから」「!…もしかして…ひろちゃんが車で大学まで迎えに来てくれるってこと…?」「うん」「きゃ〜〜〜!!嬉しい〜〜〜!!」「ふふっ、声でか」「彼氏にお迎え来てもらえるなんてっ!最高に幸せだよぉ〜〜!」「そう、良かったね」「楽しみ〜〜!!」「……」


***


「じゃあ明日もよろしく」「うん!森くんありがとう!……あ!ミランちゃんだ!おーい!」「お疲れ〜、…あ、森くんもおつ〜」「…お疲れ」「なに?今日は2人でどっか行くの?」「ううんっ、実は今日はお迎えがねっ、…あ!もう来てる!」「!」「じゃあ私帰るね!森くん、ミランちゃん!また明日ね〜!」「……」


ひろちゃんがお迎えに来てくれた!嬉しい!嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい!わ〜!わざわざ降りていつもみたいに助手席開けてくれたよぉ!イケメン!!きゃ〜〜!!ニヤニヤしながら助手席に乗り込みバタンと扉が閉まる。そのまま運転席に回って乗り込んでくれたひろちゃんが愛おしかったから、私はすかさずひろちゃんの首に腕を回してぎゅうううっとしながら「ただいまっ」「お迎えありがとう!」と伝える。するとひろちゃんも「ん」と言って背中に腕を回してぎゅっとしてくれたので、その流れのまま唇にちゅうしようとしたら何故だかぷいっと避けられた。…あれ?


「…こら、外だよ」「!…あ、えへへ。忘れてたぁ…」「はい、シートベルトして」「は〜い」


えへへ。こういうところ、高校を卒業しても相変わらずちゃんとしてるひろちゃんが大好き。仕方ないから帰ってから「ありがとうのちゅう」いっぱいしよっと。そんな気持ちで最後にもう一度ぎゅうううっとすると、ひろちゃんは後頭部に掌を添えてなでなでしてくれたから、私は今日も愛されてると実感して嬉しくなるのだった。



***


「…ミラン」「ん?」「あの男…誰?」「あぁ、ひろちゃんだよ。あの子の彼氏」「!」「高校の時の担任の先生なんだって」「……え、」「……あ〜あ、あの子あんなところでキスねだってるじゃん。可愛い」「……」


ミランから衝撃の事実を聞かされたその時。男が、アイツからキスされそうになったのをぷいっと顔を逸らして宥めたところが見えた。それだけでも心がきゅっとし、思わず凝視してしまう。するともう一度抱きついてきた彼女を抱きしめて後頭部を優しく撫でたその男は、そこでようやくこちらからの視線に気がついたのか、突然目だけを俺の方へとギロっと向けた。そのおかげで強すぎるほどの目力を持つ彼と、彼女越しにバッチリ目が合ってしまう。そのことで余計に動けなくなってしまうと、ここからでも分かるほど異常に顔の整ったその男は……なんと。片方の口角だけをクイっとあげて俺を嘲笑うかのように微笑んでから、これみよがしに彼女のこめかみへと唇を寄せた。まるで「俺のもの」だと言っているかのように。


そのせいで俺の心は急激に抉られたのだった。



***


あぁ、聞かなくても分かった。
あれが「森」か。


この子は俺の女だよ。
ちょっかい出してんじゃねェよ、この野郎。





バチバチひろちゃん




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[61]続・中居先生の憂鬱(13)
by 遅くなってごめんね…胃腸炎だったよ…
2025/11/30 09:06

「木村」「お疲れ、どうしたの?」「今日飲みに行かね?」「……?彼女は?」「今日も練習だから遅い」「……」「お願い、呑まなきゃやってらんねぇ死ぬ」「死ぬな、行こう」


***


「っとに…無理…」「中居呑みすぎ…」「本当はすんげぇ嫌だ、なんだ森って、誰だよ」「限界迎えてんじゃんお前…。そんなに嫌なら言えば?」「言えるわけねぇだろ課題なんだから」「…その"森"とかいう男にお前は会ったことあるわけ?」「ない」「じゃあ別に相手はそんな気ないかもしんな、」「慎吾はあると思うって」「…またスパイやらせてんのかよ」「……」「…そんなに気になるなら大学まで見に行けば?」「……」「牽制にはなるでしょ」「……」



親友には素直なひろちゃん




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[59]続・中居先生の憂鬱(12)
by ino
2025/11/14 13:59
「…っはぁ、」「んっ、あっ…!ひろちゃん…ッ!」「……ッ」「ひゃっあっ!んあっ激しいよぉ…っ!」「……、」「はぁ…きもちぃ…ッ、もう…っ、だめぇぇ…」


ぎゅうううううう
「……ひろちゃん?」「ん?」「今日…どうしたの…?」「なにが?」「なんかいつもより沢山ぎゅって…」「別に」「…もしかして…甘えたい気分なの?」「……うん」「えへへ、おいでひろちゃんっ」なでなで「……なァ」「んぅ?」「…もっと撫でて」「!んもう…可愛いよぉぉ〜〜!!」なでなでなでなで




***



「あのさ、」「ん?なあに森くん」「お前って…慎吾と付き合ってんの?」「え!付き合ってないよぉ!」「!」「慎吾はただの大親友だよぉ〜」「…なんだ、そっか」「??」「心配して損した…」「???」




どっちにも鈍感ヒロイン



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[58]続・中居先生の憂鬱(11)
by ino
2025/11/12 20:21
「2台のピアノのためのソナタ」はモーツァルトが弟子の女性と共演するために作曲したものだけれど、この弟子はとてもじゃないが美しいとは言えない容姿でありながら彼に恋をしていたそうで、モーツァルトはかなり鬱陶しく思っていたとの書簡が残っている。その背景が表れているかのようにこの曲の難易度はすこぶる高いため、彼がいかに彼女を嫌がっていたかがヒシヒシと伝わってくるようだった。モーツァルトってブスには容赦がなかった。

「へぇ〜そうなんだ〜、森くんはなんでも知ってるねぇ…」「有名な話だけどな」「う〜ん、でもモーツァルトは彼女の才能は認めてたと思うよぉ」「あ?」「だって彼女なら弾けるって信じてなきゃこんな難しい曲書かないよぉ!」「……」


……そんな風に考えたことなかったな。……。
この子って、ほんとに…素直で…。かわ…、。


「わ!もうすぐ電車の時間!」「!…じゃあ今日の練習は終わろ」「うん、ありがと〜」「……なぁ」「んぅ?」「もしアレなら…今日一緒に帰、」「…ッあ!あれ!?慎吾がいる!慎吾〜!」「!」「あ、お疲れ〜」「慎吾も帰るところ?」「うん、そっちも練習終わった?なら一緒に帰ろ」「いいよ!……あ、こちらペアの森くんだよ〜!こっちは慎吾!」「はじめまして森くん」「……はじめまして」「じゃあ行こ」「うん!森くんまたね〜」「……」


「慎吾」が俺を見定める様な視線を向けたので、こちらも同じ様に視線を返す。そんなことには全く気づいていない彼女はそのままぶんぶんと手を振って俺から離れていった。2人は仲睦まじくこちらに背中を向けて歩いていく。そこで俺はなぜだか猛烈に彼女の名前を呼びたくなったのだった。
「    !!!」



「…へ!?」「明日も一緒に練習しような…!」「う、うん!また明日ね!」「……」


「ねぇ慎吾!今初めて森くんに私の名前呼んでもらえたよぉ!ずっとお前呼びだったのに!びっくり!」「…そう」「えへへ、やっと仲良くなれてきたのかなぁ〜怒ると悪魔だけど!」「……」「この調子で試験もがんばる!!」



(森くん、俺に敵対心バチバチだったな…)
(やばいことになりそ…)



予知する慎吾






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[57]続・中居先生の憂鬱(10)
by ino
2025/11/08 23:07
「ただいまぁ…」「おかえり」「ひろちゃんごめんね…今日も代わりに夕飯作ってもらっちゃって…」「全然いいよ。それより大丈夫?連日遅いけど」「うぅぅ…森くんがスパルタなんだもん…」「……そう」「でもね、教え方は分かりやすいんだ…小さい頃からいっぱい練習してきたんだろうなぁって分かるし…」「……」「だからこそ頑張らきゃ…。私のせいで森くんまで試験落ちちゃったらダメだもん」「…そうだね」「明日もきっと居残りだぁ〜」「……気をつけて帰って来てね」「……ひろちゃん」「ん?」「なでなでして…っ」「ん」「えへへ」「……」



***



「…そこまた間違えたね、下手くそ」「うわぁ!ごめんなさい…!」「ほんと信じらんねェ、こんな雑な演奏で今までコンクールとかどうしてたんだよ?」「…出たことないんだもん…コンクール…」「……え?」「本格的にピアノ始めたの高3の夏からだから…」「……は?」「だからそんなに下手下手言わないで…!自分でも下手なの分かってるから!悲しいから!」「………待って、お前高3の夏から練習しただけで…この大学受かったの…?」「へ?うん…」「……、」「……?森くん…?」




飲み込むひろちゃんと、
見る目変わった森くん





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[56]続・中居先生の憂鬱(9)
by ino
2025/11/06 14:12
この子が吾郎さんの妹だなんて信じられない。俺の尊敬する吾郎さんのピアノは繊細で華美で唯一無二なものなのに、彼女のピアノは真逆と言っていいほど破天荒で真っ直ぐにしか進めない暴走車のようだった。ピッチもだめ、指の動きも雑。俺はこの子を「稲垣吾郎の妹」だなんて絶対に認めたくなかった。


「うぅぅ…正真正銘の妹だもん…」「余計なこと言ってないで早く練習」「森くん!もっと優しく教えてよぉ!」「こっちも練習時間削って教えてあげてるんだから文句言うな」


ぽろんっ「全然だめ」
ぽろぽろんっ「なにその音、やり直し」
ぽろぽろぽろんっ「そこさっきもミスってた、もう一回」
ぽろぽろ…「下手くそ」


「怖いよぉ!森くん悪魔だよぉ!うわぁーん!」
「うるせぇ〜」


そうは言っても、
彼女は必ず練習にやってくるのだった。


***



16時。今日もアイツに教える約束をしているというのに、珍しく時間になっても待ち合わせ場所になかなかやってこなかった。…アイツ…ついに逃げた…?逃げられると俺までマジで落単なんですけど。しかし今日までわぁわぁ騒ぎながらもめげずにちゃんと約束通りに来ていたアイツが来ないのは不思議だったので、きょろきょろとB棟の周りを探していると。向こうでなにやら彼女が同じピアノ科の先輩から話しかけられているのを発見した。近づいていけば彼が話している内容はただのナンパで、彼女は焦りながら「すみません…!ちょっと今、急いでてっ!」「悪魔が待ってるんです…!」と返答しているのが聞こえた。誰が悪魔だよ。そうは思ってもアイツにちょっかいを出されていることの方に何故だか猛烈にイラっとしたため、俺はズンズン近づいていき彼女の肩をグイッと引き寄せながら目の前の先輩を睨んだ。



「すみません先輩」「!森…」「わ!森くん…!?」「この子、今日は俺と予定があるので諦めてください」「!」「…ほら、行くよ」「へ?…うわぁ!」


彼女の手をぎゅっと握って歩き出す。彼女はびっくりしたような声を出して着いてきたけれど、イライラがおさまらない俺は彼女の小さな手をピアノ室に着くまで離してあげないのだった。




***



「ミラン」「慎吾久しぶり〜」「いま向こうで俺の親友がナンパされてたんだけど…なにあれ」「…あ、慎吾も見てた?あの子、華麗に王子様に助けられてたね」「うん。もしかしてアレが噂の"森くん"?」「そう。慎吾の片割れの二大王子」「………ねぇミラン。森くんってさ、」「……」「…いいや、なんでもない」「……」




色々察した慎吾とミランちゃん




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[55]続・中居先生の憂鬱(8)
by ino
2025/11/03 21:22
「森くん!はじめまして!」「!はじ、めまして…」「先生に聞いたよ!森くんってお兄ちゃんのファンなの!?」「あぁ…まぁ…」「わぁ〜嬉しい〜!ありがとう!今日からしばらくペアとしてよろしくね!」「…うん、」「はい、挨拶も済んだことだし、2人とも"2台のピアノのためのソナタ"一旦合わせて弾いてみよっか!」「はい!せんせぇ!」「……はい」


(確かにすっげぇ美人…だけどテンション高…)
(吾郎さんの妹って、どれだけ上手いんだろ…)


***



「じゃあまた来週ね」「先生ありがとうございました〜!」「……」


「…オイ」「んぅ?」「さっきの何」「…へ?」「だから、なんだよお前のピアノ」「え!」「お前マジで稲垣吾郎の妹?あんな破天荒なピアノ聴いたことないんだけど」「えぇ!」「下手くそ。このままじゃ俺まで落単する」「!そんな…はっきり言わなくても…」「お前…今日から毎日俺と特訓な?」「……ふぇぇ…っ」「返事は?」「は、はい…」


***



「ひろちゃん…!森くん、怖い人だったよぉ…!」「森?…あぁ、ペアになった人?今日顔合わせだっけ」「下手くそってはっきり言われちゃったよぉ!でも確かに森くんとっても上手だったからこのままじゃ足手纏いになっちゃう…。頑張らなきゃ…うぅぅ…っ」「……おいで」「うん…」「大丈夫、きっと出来るよ」「うん…っ」



ひろちゃんに甘えまくってメンタル回復



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[54]続・中居先生の憂鬱(7)
by ino
2025/10/31 06:36
「ひろちゃん!29歳のお誕生日おめでと〜!私からはまず手作りの豚カツ定食と愛のこもったちゅうをプレゼント!ちゅ!」「ふふっ、ありがと」「そして食べたらちょっと行くところがあるからね…あとで着いてきてね…」「あ?どこ?」「それはあとからのお楽しみだよぉ…」「?」


***


「どこに着くかと思えばお前の実家じゃん。どうしたの?」「ひろちゃん、とりあえずこのアイマスクをしてください」「え?なんだよ?」「いいからいいから…」「ちょっ…、うわっ、何も見えねェ…」「はい、ひろちゃんおててココだよぉ…足元に気をつけてね…」「マジなに?怖いんだけど」「……」「え?2階なの?どこ行くの?」「…よし!着いたよぉ!じゃあひろちゃん!アイマスクを外してください!」「……?……!?」


「じゃーん!パパの書庫をリフォームしてひろちゃんのお部屋にしてみました〜!これが今年の私からひろちゃんへのお誕生日プレゼントだよぉ!」「…え!?」「本もぜ〜んぶひろちゃんにあげる!きゃ〜〜!やっとプレゼント出来たよぉ!」「……」「書庫の隣にあったお客様部屋との壁も壊して2室ぶち抜きにしたからベッドもあるの!これでいつでもウチにお泊まりして本が読めるよぉ!」「……」「実は夏休みにひろちゃんが出勤してる間、こそこそお掃除とかリフォームとかやりに帰ってたの!大きい作業は業者さんに頼んだけど、その他のことは全部自分でやったんだよぉ!えへへ」「……」「どう?!気に入ってくれた!?」「……聞きたいこと無限にあるけど、とりあえずこれ…吾郎は…知って…」「もちろん知ってるよ!書庫を処分しようとしてたから"それならひろちゃんにあげるから私にやらせて!"って頼んだの!お兄ちゃんも"いずれここは2人の家になるだろうしいいよ"って!だから全然大丈夫だよぉ!」……。


「……」「……ひろちゃん」「……」「もしかして…嬉しくない…?」「!いや、ちょっと呆気に取られちゃって…」「……」「だって…こんな高価なもの……」「……お小遣い…貯めてたんだよ…、だから細かいところはほとんど自分で…」「……」「頑張ったんだけどな…」「……」「…ぐすん」「……」


「……なァ」「……」「これ…わざわざ俺の家の雰囲気と似せてくれたんだ?」「!」「ベッドシーツも一緒じゃん。本の配置も見やすいように考えてくれたんだな…」「う、うん…」「クローゼットまで整理して…すげぇ俺のこと考えてくれたって部屋見たら分かるよ」「……、」「…その気持ちが1番嬉しい」「……!ほんと!?」「うん、よく考えたらお前の家に俺の部屋があるなんて最高だわ」「!」「ありがとう、大好き」「ふぇぇ…っ、ひろちゃぁぁ〜ん…っ!喜んでもらえないかと思ったよぉ…!」「そんなことない、ごめんごめん、嬉しいよありがとう。せっかくだから今日は泊まってこ」「!…うん!!えっちもするぅぅ…っ」「ふふっ、しようね」「やったぁ〜!」「(なんか…色んな意味で頑張ろ…)」




今更ながらに完全に逆玉の輿だと理解し、
振り切れたひろちゃんなのだった。




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[53]続・中居先生の憂鬱(6)
by ino
2025/10/29 10:56
「ふぁぁ〜流れるプール気持ちいいねぇ〜ひろちゃん」「…うん」「ひろちゃんが持ってくれてる浮き輪に乗っかれるなんて幸せ〜!カップルって感じ〜!」「ん」「……」「……」「…ねぇねぇ」「ん?」「なんか…ちゅうしたい…」「…あ?……ッ!」「…ッえへへ、しちゃったっ」「ちょっ…、こんなところで…」「もう一回…」「……」「……誰も見てないよ、ほら…」「……、……ッ」「……ッ、えへへへへへ」


***


「俺トイレ行ってくるから、絶対ここから動かないで。一人でプール入ってるのもなしな」「もうひろちゃんってば…そんなに心配しなくても大丈夫だよぉ…」「分かった?返事は?」「は、はい…」「ん、じゃあ行ってくる」「いってらっしゃい!」……………「……あ!あんなところにチュロス売ってる!ひろちゃん帰ってくるまでに買っとこぉ!」



「こんにちは!お姉さん一人?俺たちと遊ばない?」「へ?」「うわ!めっちゃ可愛い!あっちでバナナボート一緒に乗ろ!」「バナナ…?」

「……オイ」「あ、ひろちゃん!」「!」「オメェ、俺の彼女になんか用?」「げっ、彼氏持ち…」「失せろ」

「ひろちゃん見て!チュロス買っ、」「なァ、動くなっつったよな?」「あ…そうだった…」「もう…ほんとお前…っ、俺の気も知らねェで…」



プールいちゃいちゃ楽しいのと
可愛い彼女が超心配なのが
半々なひろちゃん




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