あーもう！寝ちゃえ！

目を閉じてればきっと寝れる！




「………」


あんなに怖がっていたのが不思議なくらいにすんなり寝れた。

いや、寝れたのはいいんだけどね。なんかね…。


「キード！」

「ひ、ひっつくな！」


「…カノ」

「なんスか？マリー。こっちに来るっス」


なんか昨日よりラブラブしてないこいつら！？

ちくしょーリア充どもめ…。


「フミ！おっはよー！」

「…あぁ、モモ…おはよ」

「うわ暗っ！？どーしたのフミ！？」

「どーもこーもないよ…周りを見てみ」

「あー…なんかいつにも増してラブラブだねぇ」

「そーなんだよ…なんか見てるこっちが恥ずかしくなる…」


キドはカノとラブラブだし、マリーはセトといちゃいちゃしてるし…。

病むぞこるぁ。


「でもなんで急に？」

「昨日寝る前に怖いDVD観たんだよ。それで寝れなくなったらしいキドがカノに見付かって、まぁ…あんな感じ」

「え、キドさんって怖いの駄目なんだ…意外」

「マリーはセトと一晩中一緒にいたらしいよ」

「セトさんとマリーちゃんはいつも通りだね」


あーぁ、やる気なくす。もう今日は働きたくない。


「部屋にずっとこもっていたい…」

「え…それは身体に悪いって！」

「…だってぇ」


あんな奴らがいる空間にいるなら死んだほうがマシだ。

いやもうホントマジで。


「ね、ね、じゃあたしとお喋りしようよ！」


自分を指しながらモモは、私を元気付けるように言う。

…あぁもう、なんて健気なんだこの子は…！


「…じゃあ聞いてくれる？」

「うん！」


この際、モモといよう。

意外と癒されるし。


「キドはさぁ、もっと素直になるべきなんだよね。カノはそこがいいなんて言ってるけど、見てるこっちとしてはちょっとイライラするっていうか…それにカノもカノで素直になれってかんじ？あの二人は揃って素直じゃないんだから。てゆーかカノは変態すぎ」

「うん………あ」

「マリーもさ…もっと危機感持とうよって話。いつセトに食べられるかヒヤヒヤして…脳天気だよねぇ。セトはセトでマリーを見る目が危ない。なんかもう捕食者の目だよあれ」

「…ちょっ」

「だからさぁもうあいつら自重しろってゆーか…」


「フミ…後ろ」

「え？」


…そーいやここ、あの四人がいるの忘れてたわ。

モモが顔を真っ青にして私を、いやその後ろを指す。


「フミー？捕食者ってどーゆー事っスかー？」

「ボクはいつも素直なんだけどー。ってか変態ってなに？」

「わ、私、脳天気じゃないもん…！」

「…フミ」


うわ…皆怒ってる？とくに緑のドＳと団長さんが怖い…。


「お前、給料カット」


そ、それだけは勘弁！！


眠れない夜は
次の日にモモに愚痴ろう

(ちょ、皆嘘！冗談だよ！)
(へー嘘なんていうフミにはお仕置きが必要っスよね)
(お、ボクもそれ参加するよ？)
(…俺も)
(セトとカノが考えるお仕置きって鬼畜すぎんだよ！てゆーかキドも！？あんた私の給料カットしたくせに！)
(はいはい逃げちゃ駄目っスよー)
(お仕置き何がいい？ネコ耳メイド服？それとも…)
(い、いやだ！)
(マリー、やれ)
(うん…！)
(ちょ、やめ)

((あーぁ、せっかくフミとお喋りできたのに…でもフミも鈍いよねー))


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