今日は若様のお誕生日なのでサプライズパーティーをしようと皆で計画した。私はジョーラさんのお料理の手伝いをしたり、たまに部屋の飾り付け担当であるコラさん、ベビー5、バッファロー、ロー達の様子見をしている。お料理の手伝いをしていると飾り付け場所から本日何度目かの叫び声やら怒声が聞こえてきた。はぁ、とため息を落としジョーラさんに一声かけてから子供達の所へ向かう。

「ふっっざけんなコラソン!!何度目だ!!!」
「コラさん私が作ったの壊したー!」
「グチャグチャだすやん!」
「…」

チラリと部屋の中を覗けば3人の子供達に囲まれ責められている大人1人。コラさんが飾り付けを下敷きにしながら尻餅をついていた。あー、またか…。と遠い目で眺める。誰かが怪我とかした訳ではないみたいだし、調理場に戻るか…。とその場を離れようとした所でドアの隙間越しに見ていたローと目がバッチリ合う。私を見つけると直ぐにコラさんを部屋から追い出し「コイツいらねぇから持ってってよ名前さん!!」と言い終えてからドアをバンッと強く閉めた。


「コラさん… どんだけ やらかしたの…」
「………」


ぷいっとそっぽを向かれた。可愛い。

調理場に向かいながら若様のプレゼントは無くしていないかと聞くとキリッとした顔で素晴らしいサムズアップをなさった。今回のプレゼントは私とコラさん2人からのということで渡すつもりである。小金しか持ってなくて悩んでた私にコラさんが提案してくださったのだ。”金は俺が払うからプレゼントを一緒に選んでくれ。2人からのプレゼントということにしよう。”と、貴方は神か。
若様喜んでくれると良いですね、と笑いかければコラさんは激しく頭を縦に振る。まるでヘドバンのようだ。激しいぜコラさん。





飾り付けも終え料理も並び終えた。セニョール以外の皆は部屋で待機し、ドアの前でクラッカーを準備している。「若様よろこぶかしら」「いつ引けばいいだすやん?」「ハッピーバースデーっていうの?それともお誕生日おめでとう?」「どのタイミングで言うんだすやん?」「ねえグラディウス答えてよ」はぁとため息ついてからグラディウスが1から説明をする。ふふふお兄ちゃんみたい。と微笑ましく眺めていると部屋の外からセニョールとドフラミンゴの声が聞こえるとスッと皆の声が静まる。なにこの一体感。楽しい。


ドアがガチャっと開いた瞬間パンパンと一斉にクラッカーが鳴り響いた。
皆で 若(様)!お誕生日おめでとう!と言えばキョトンとしたドフラミンゴの顔。直ぐにいつもの笑顔に変わる。サプライズは成功したようで一安心した。それぞれプレゼントを渡しだし私とコラさんからのプレゼントを渡す。中身は上品なネクタイだ。

「コラさんと一緒に選んだんです」
「へぇ」
「ど、どうですか?」
「いいな」
「ほ、ほんとですか」
「ああ」


コラさんと目を合わせて笑う。ああ良かった。ドフラミンゴはコラさんの頭をガシガシ撫で、ありがとなと伝えた。微笑ましい兄弟愛を笑顔で眺めているとネクタイを突きつけられた。んんん?とクエスチョンマークを浮かべてると 記念だ、今着けてくれと言われ焦る。な、なんてこった。


「全然したことないから下手くそですよ…?」
「良い。名前がやってくれる事に意味がある」


何だか意味深な発言をされて少し照れる。ネクタイを受け取りドフラミンゴの首に回す。いつもより凄く近いので変に緊張してしまった。ご飯を口いっぱい含んだベビー5が爆弾発言を落としてくれた。



「わぁ、新婚さんみたい」


しししし、新婚さんちゃうわ!!!顔を真っ赤にしながら何故か関西弁で言い返しネクタイを思いっきり締め上げる名前。顔が真っ青になっていくドフラミンゴ。部屋中に悲鳴が響き渡った。






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