「かくれんぼしましょ!」

眩しい笑顔の天使が私の部屋まで来て遊びに誘ってくれました。きゅん。

「良いよ。かくれんぼか〜、懐かしいなぁ」

かくれんぼより鬼ごっこ派だったなぁと昔に思いを馳せる。元いた世界が恋しくなってしまって少し、切なくなった。家族に会いたいなぁ友達に会いたいなぁ。漫画読みたいなぁ。感傷的になっていると いつの間にかベビー5達は私の部屋に入りベットの上で寛いでいた。なんて自由な子達。

「鬼は誰がやるんだすやん?」
「お前がやれバッファロー」

普通にじゃんけんして決めれば良いのにローの一言で2人の間に火花が散った。く、くだらねぇ!ぷんすかぷんすか怒る だすやんが反論する。


「嫌だすやん!寧ろお前がやれだすやん!」
「全員見つけれたらアイス奢ってやるよ。名前さんが。」
「ちょっとローくん」
「数えるだすやん!!」
「待って私まだ買うなんて」
「いーち!!」
「きゃはは名前さん早く隠れよー」
「にー!!」
「見つかんなきゃイイんだよ名前さん」
「元凶 君だからね」


な、なんてクソガキだ!私を使いやがった!お世話になってる身の私が金なんて持ってないのに ホントどうしろってんだ。ドフラミンゴにお小遣い下さいって頼むしかない?やだそんなの情けない。私がまだ10代ならいけたかもしれないけど残念ながら20代です。情けな過ぎて無理。よし全力で隠れよう。と決意して数十秒後に絶望しました。隠れる場所ありません。私が隠れれる場所なんてありきたりな場所で確実に見つかる。ここならバレなさそう!って所は全て小さ過ぎて入れない。なんてこったい!


「もーいーかーい!」
「ま、まーだだよ!」
「行くだすやーーん!」
「おい ふざけんなよ」


まだって言ってんのに動きだしたバッファロー。どどどうしよう、えらいこっちゃ えらいこっちゃ!と軽くパニクりながらバッファローのいる方向から遠ざかり隠れる場所を探していると曲がり角でぶつかった。


「わっ、ごめんなさ…コラさん!」
「……」
「どーこーだすやん!??」
「来るの はやっ!」
「……?」


ピンポイントに私のいる所へ向かってきているバッファローの声と足音に焦り隠れれる場所がないか周りをアワアワ見渡す。「え、なにしてんの?」とでも言いた気な雰囲気でクエスチョンマーク浮かべ頭をコテンと傾けるコラさんに私の時が止まりました。やだ可愛いこの人。きゅんっとしてるとすぐ近くからバタバタ足音がしてハッと我に返る。隠れる場所を探す時間は無さそうなので「隠してください」と言いながらコラさんとコートの間に入り込んだ。


「いないだすやーん!あ、コラさんベビー5とローと名前さん見なかっただすやん??」


コラさんの背中にピッタリくっつき息を殺す。早くどこかに行ってくれと願っているとコラさんから凄くいい匂いがしてドキリとする。コートからも同じ匂いがして コラさんの匂いに包まれてるようでニヤニヤしてしまった。やだ なにこれ幸せ。ずっとここにいたい。



「見つけた!足が見えてるだすやん!!」



幸せから絶望に叩き落とされた瞬間でした






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