「コラさん喋れるんですね」
「……。」


名前、行くな。と呼ばれた後 ついニヤニヤしてしまった。彼はそのまま二度寝に入ろうとしたので、喋れるんですねと言ってやった。(また寝られても困るし)すると、この台詞で眠気が覚めたのかスッとコラさんは起き上がる。自分も布団で身体を隠しながら上半身を起き上がらせコラさんの横顔を見つめる。月明かりのせいかもしれないが何となく彼の顔が青白い、きっと焦っているのであろう。部屋中に緊張した空気が張り詰めている。数分間彼は沈黙を保っていたが意を決したのか真面目な顔で真っ直ぐ私の目を見て理由を話し出した。


実は自分は喋れること、ナギナギの実の能力者であることを話してくれた。そしてこの事は秘密にしていて欲しいと頼まれる。もちろんです、命の恩人であるコラさんの秘密は絶対守ります。墓場まで持っていきます!と彼の両手を握りながら力強く言う。


(海兵って事と、本名は教えてくれないんだ…)

まあ普通は教えないかぁ…と内心寂しさを感じながら考えていると顔を赤く染めたコラさんが何か聞きたそうにしていた。どうしました?と聞くと しどろもどろしながら私が酔っ払ってた際に「好き」と発言したことについて聞いてきたのだ。今度は私の顔が青白くなっているだろう。どうしよう、もしフられたらショック過ぎて廃人みたいになるかも…。


「あの、あれは酔った勢いで…」
「……嘘だったのか」
「違います!本音が出たんです!!……あ。」


なんとか 誤魔化そうと思い 酔った勢いでしたー!てへぺろ!と言うつもりが悲しそうなコラさんの顔を見て、つい本当の事を言ってしまった。私ってほんと馬鹿。
驚いた顔で私を見てくるコラさんに恥ずかしさで耐えれず布団をバッと引っ張り口元を隠し伏目をしながら忘れてくださいと呟く


「忘れてください、私が言ったこと、それと、その、ヤったこと…。」
「俺も名前が好きだ。」
「え」
「酔った名前に、こんな事しちゃいけねぇって思ってたが、我慢できなくて…その、悪い。」

コラさんが茹でタコにも劣らないぐらい真っ赤な顔でしゃべっている。えっマジで?両想い?相思相愛だったってことで良いの?唖然とした顔でコラさんを眺めていると私の両肩をガッと掴みグイっと顔を近づけてくる。好きだ名前、愛してる。と、力強く言い切った後私にキスをした。まって、頭の回転が追いつかない、






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