「おれ名前さんのこと、好きだすやん!」

丁度トイレから出てきた時にバッファローが言った。何故このタイミングなのか。ありがとう、私もバッファローが好きだよと伝えれば彼に満面の笑みが浮かぶ。

「名前さんは、弱っちいから おれが守る!」
「わぁ嬉しい。しっかり守ってね私の騎士さま」

廊下を歩きながらバッファローとお話を続ける。中々可愛いことを言ってくれる。16年後のドレスローザ編では なんか凄い成長の遂げ方をしていたが、まあ今こんなにも可愛いのだから良いか。

「だから おれと結婚しよう!」

ベビー5並みの爆弾発言を落としやがった。なんてガキだ。バッファローの今の年齢だと犯罪になっちゃうから無理かな〜と言うが、おれが大人になってから結婚するだすやん!と興奮気味に言ってくる。目がキラキラと輝いていて心が痛んだ。ごめんね君とは結婚できないかな。
名前さんはどんな人がタイプだすやん?と聞いてきたので その場で立ち止まり 指を一つずつ折りながら素直に答えた。

「背が高くて、」
「これから どんどん背高くなるだすやん!」
「筋肉があって」
「これからたくさん鍛えるだすやん!」
「えーと、優しくて」
「ババァにもジジィにも優しくするだすやん!」
「う、うーん低くて渋い声?」
「おれの声変わりはこれからだすやん!」


やばい どんどん逃げ場がなくなっていく。冷や汗がダラダラと流れる。あれもしかして これ結婚しなきゃいけないパターン?まじ?まじで?まさかのバッファローと?せっかくトリップしてきたのに まさかの運命の相手がバッファロー???頭ん中でぐるぐる考えが巡り回っていく中 あと一つ、私のタイプを思い出した。

「あとね、」
「うん」
「年上の人が好きかな」

にっこりバッファローに笑ってみせると後ろから物凄い音が聞こえた。ビックリして後ろを振り返るとグラディウスが壁にガンガンと頭をぶつけている。「な、何やってるのグラディウス頭大丈夫!??」と聞けば彼は涙を流しながら「放っておいてくれ…」と呟いた。確か彼は十代後半…、難しいお年頃なのだろう。なんたって思春期真っ只中だ。ここはそっとしておこう。そう思いバッファローとその場を離れると「年上…もっと早く生まれればよかった…」と微かな声が聞こえた。うーむ、聞かなかったことにしよう。









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