もう朝食を作り終え、太陽はかなり高いところまで昇っているというのに相変わらず船長の大きないびきが聞こえ、他のクルーはまだ起きていないようだった。
あの人達のことだから身体の心配はいらないだろうが航海では何が起きてもおかしくない、万が一に備えて体調管理はしっかりしてほしい。

特にこの人は。



「ドクQ、起きて、朝だよ」


「あ゛ー、ゲホッ…」



主人より先にストロンガーが起きたようで、おはよう、と首に抱き着くとストロンガーもおはようと言わんばかりに顔を舐めてきた。


「うあー、くすぐったいよストロンガー」


「…ああ、ゲホッ…こら、やめろストロン、ゲホッ…」


「ドクQ大丈夫?」


「ああ、大丈夫だ…これで、顔を拭くといい…」


ありがとお、と寝たままのドクQからタオルを受け取ると



「…俺には、おはようのハグは…ゲホッ…なしか?」


「…え」


「アハハ…、冗談だ」



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