目標にはもう少しで手が届きそうなのに、背伸びしたり跳ねてみたりしてもあと一歩というところで届かない。
しかしもう他に洗濯物を干す場所なんてなかった、この船のクルーの洋服は1枚1枚が無駄にでかい。
どうにかして、あの張られているロープに洗濯物を、
「なんだ名前、届かねえのか!お前、チビだからなあ!」
大きな笑い声と共に後ろから伸びてきた手が洗濯物を取り上げて、届かなかったロープに干してくれた。
「あ、バージェスさん、ありがとお」
「おいラフィット!にやにやして見てるんだったら手伝ってやれよ!」
後ろを見てみると脚を組んで座りながらこちらを見ているラフィットがいた。
「ホホホ、これは失礼、あまりに可愛らしかったので、つい」