「女性らしくーとか、よくないと思いまーす。」




”もっと女性らしくしたらどうだ。“


つい20秒ほど前、イナズマが大股を開いて大声でゲラゲラ笑っていた名前に 言った。

しかしその言葉は、酒の入っていた名前の地雷を踏んでしまったようで、名前はズカズカとがに股でイナズマの前まで来るとイナズマの手にあったワイングラスを奪い取り中のワインを一気に飲み干した。


「男女差別よくないですよー。」


「差別ではない。女性の特有の良さを忘れるな、という意味で言った。」


「忘れるも何も、あたし最初から女性の良さなんてありませーん。」


赤い顔でズイっと返されたワイングラスを、やれやれといった顔で受け取ったイナズマだが、あることに気が付いた。


「…間接キス……だな。」


ぼそりと呟いたが名前にはしっかり聞こえていて、酒のせいで赤かった顔が一気に耳まで真っ赤になった。


「だ、だから何?あたし、別に、間接キスぐらい気にしませんしー!」


それだけ吐き出すと名前は急いで自分の席に帰って行ってしまった 。
せかせかと焦るように小走りで帰っていく名前の様子は―



「…女性らしく、できるじゃないか。」


珍しくイナズマが笑った。




………………………
激短意味不!






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