朝っぱらからやかましくパトカーのサイレンが鳴っている。寝不足の頭には、耳鳴りのように響いてくるそれが煩わしくてたまらない。
 足元がおぼつかないのは気のせいじゃなかった。今の俺はどうしようもなく、疲れているって感じがする。
 隊服に降りかかった血と硝煙の臭いを不快に思いながら、欠伸をひとつ。そうして早朝のかぶき町の空気を肺に取り込んだ。

(連日連夜のテロには困ったもので、江戸のあっちこっちで暴動が起きて攘夷がJOYだの大騒ぎ。過激派だかなんだか知らないが、火消しに駆り出される俺たちの身にもなれってんだ。)

(江戸中の攘夷浪士と真選組じゃ多勢に無勢。もちろん休んでる暇なんてありゃしなくて。ここ数日は不眠不休で、ろくに飯も食えちゃいない。仮眠もほとんど取れずじまいで、漬物石でも乗せているんじゃないかってくらい、瞼が重い。)

 今日になれば大きな派閥ひとつを残すところとなっていた。今朝がその作戦決行だが、狭い路地に一人だけ配置された俺は、本陣から流れてきた浪人共を片っ端から叩く役目を任された。
 裏方の俺にだって、どちらが白旗を上げたかの判断はできる。路地を挟んだビル街からの聞こえてくるサイレンや、町中を走り回っている護送車がそれを知らせる。
 ああやっとだ、と安堵の息をつく。
 本来なら俺も現場に向かって後処理を手伝うだとか、屯所に戻って始末書を書くなり後始末に追われなきゃならない。しかしながら困ったことに、俺の身体も、ポケットに入れたままだったケータイも充電切れのようだった。

「あーもう無理、飯食ってないせいで足腰が痛くてもう歩けねェ。どうすっかなァ、これじゃあ現場に行けそうにねェや。ケータイは使えなきゃ、財布もないからタクシーだって乗れねえし、そもそもこんな身体じゃ屯所に帰れねェ」

 周囲には人っ子ひとり見当たらないのを良いことに、棒読みで呟いてやる。
 もちろんそんなの大嘘だ。ケータイの充電切れは本当だが、俺はまだうら若い十代。そう簡単にへこたれてたまるか。その気になれば現場にだって屯所までだって歩いて行けるし、もしあのまま路地裏で待っていてもそのうち誰か迎えに来ただろう。

(……それでも、) 

 あいつがいたらいい。そう思ってここまで来た。
 こういう、ヘトヘトで今にも死んじまいそうなときに俺は。なぜだかあいつの顔が見たくなった。
 配置された路地がここの近くでよかったと思う。すっかり疲れ切った身体に鞭打ち歩いて、気づけば大通りを逸れていた。見慣れた景色が視界に映るようになる。
 場末のスナック。見上げると、万事屋銀ちゃんの看板。
 今にも崩れそうだった足腰が嘘のように軽くなるのがわかる。手すりを掴む手に力をこめた。
 カン、カン、カン。町中に響き渡るあのサイレンと違って、階段は足を乗せるたびに心地よい音を鳴らす。早足で駆け上がった。


***


「いつにも増して腑抜けた面アルな」

 立てつけの悪い玄関戸を開けたチャイナは、俺の顔を見るなりそうふっかけてきた。
 玄関先に立つチャイナは薄桃色の寝巻姿でサンダルをつっかけている。寝ぼけ眼で見上げてくるあたり、どうやら寝起きらしかった。髪留めはほどいてあって、髪質のやわらかそうな橙色が肩のあたりまで垂れている。

「質問」
「……質問?」
「おう、ちゃんと答えろヨ」

 俺の頭の先から靴のつま先までを食い入るように眺めながら、しっかり寝ているのか、飯は食べてんのか、怪我してんのか。早口でみっつ、チャイナが質問を飛ばしてくる。
 そのすべてに首を横に振ってやると、盛大に溜め息を吐かれた。伸びてきた手に腕ごと引っ張られて、連行。

「仕方ねーアルな、消毒ぐらいはやったげるヨ」
「いや怪我はしてねえって言ったろ。ほら、俺無敵だから」
「なーにが無敵アルか。自称無敵の一番隊長さん、右手がボロボロですヨー」

 おどけた調子で指摘されたが、その声色は非難するみたいな響きだ。
 玄関に引き込むときにチャイナが握ってきたのは俺の左手。促されるまま右手を確かめれば、たしかに右手には己の血がべったり。無意識に、そりゃそうだ、とひとりごちる。
 
(そりゃあ、食うとき寝るとき以外ずっと剣を握っていれば豆もできるし潰れる。)

(なんて、驚くことより先にまず納得してしまった俺がいる。痛みも全部置き去りにして、戦場ってやつは人間を鈍感にさせるから、いけない。)

「無敵なんて言えないくらいには、今のお前は結構ボロボロネ。ほら、頬のところ、切ってるアル」
「ん、……あァ、言われてみたらたしかに痛ェ」

 チャイナの目線を辿って頬に触れてみると、皮が引きつるような鋭い痛みが走る。思わず顔を顰めた。おそらく今朝方の戦いで避け損なった傷だ。

「自分の怪我にも気づけないなんてとんだ馬鹿野郎アルな」

 馬鹿と言われても己の唇は黙ったまま。自然と反論は出てこなくて、まるで俺自身も俺を馬鹿だと思っているようだ。
 怪我をしているかという問いかけに否定を返したが、正面からバッサリ斬られていないというだけ。打ち身や打撲がひどいのは事実。隊服に隠されてしまっているだけで。内側ではたくさんの傷をこさえてしまっていた。チャイナの言う通り、今の俺は結構ボロボロという言葉が相応しい。

「怪我にも気づいてないってことは、その顔にも気づいてないアルな」
「腑抜けた面、ってさっき言ったか。そんなにひでェか、自分じゃよくわかんねーけど」
「テメーでテメーのことがわからなくなったら人間おしまいだって。銀ちゃんが言ってたアル。つまり、そういうことヨ」

 他人に自分の状態を問うた時点でお前はダメダメなのだ。と言って、チャイナはふんと鼻を鳴らした。
 俺の手を掴んだまま離されることのないチャイナの手のひら(チャイナの顔だけ見て帰るつもりが、これじゃあ帰れない)。逆の手で、玄関脇に常備されているらしい救急箱をぶらさげる。ついてこい、と俺に一瞥をくれた。遠慮する必要はないのだろうと思う。
 素直に靴を脱ぎ、チャイナの手に導かれるようにして万事屋の廊下を歩いた。
 そういえば旦那はいないのか。応接間を覗き込もうとしたとき、ノシノシと背後から重たい足音がした。振り返った先の視界が真白に埋もれる。こちらに伸びてきた熱い舌でべろりと首を舐められた。

「お前があんまりひどい顔だから、定春も心配してるんじゃないアルか」

 からかう声音でチャイナが言った。これって心配なのかィ。尋ねてみると白い犬はわんと高らかに返事をしたので、どうやら本当らしかった。


***

 ソファの背もたれに隊服の上着を掛けて、スカーフとベストも一緒に放っておく。隊服はずいぶん消耗したように見えるから、全部片付いた日には新調してもらうつもりだった。
 ソファに腰掛けて刀を床に置けば、なんだか肩の荷を下ろした心持ちになる。
 長机の上に出された茶と握り飯ひとつをありがたく頂戴して、しばらく空っぽだった胃を満たすことができる。食欲が消えたら次は睡眠欲。瞼の裏で一気に眠気が猛威をふるう。

(このまま俺が眠っちまったら、毛布ぐらいはかけてくれる。)

 うとうと瞼が落ちかかった視界で、ソファに横座りしたチャイナの姿をとらえる。俺の右手に包帯を巻くために頭を俯けているので、この位置からじゃ、ちいさなつむじしか見えない。
 動かないつむじ。
 見ていると、なんとなく、まだ起きていたいと思う。
 右手以外の処置はとっくに終わっている。チャイナは救急箱から取り出した消毒液やテープを使って、手馴れた調子で俺の頬の傷やら擦り傷にガーゼを貼り付けていた。

(全身包帯ぐるぐる巻きにされたらどうしよう、なんて思ってたのはここだけの話。)

(見様見真似なのだと、消毒液を振りかけながらチャイナは言っていた。旦那の真似にしてはずいぶんと丁寧な手つきだったから、眼鏡か姐さんの真似だ。)

 皴にならないように、何度も巻き直される包帯。その作業をぼんやりと見つめながら、旦那や眼鏡はいないのかと訊いた。チャイナ曰く、今日は全員が別々の仕事を担当しているそうだ。チャイナは昼に、旦那は早朝に。眼鏡も実家から直接仕事場に向かう方が効率的のようで、全員が帰宅するのは夕方ごろだという。
 万事屋って意外にちゃんと働いてんだな。失礼な感想は胸の内だけで呟いた。

「これが終わったら、電話貸してくれねーかィ。ケータイの充電がなくなっちまって」
「電話?」
「あァ、山崎あたり呼び出せば来るだろ、はやく屯所に戻らねえと」
「お前、どっかで頭打ったアルか」

 ちょきちょきと包帯を鋏で断裁する手をぴたりと止めて、チャイナが顔を上げた。怪訝な表情を浮かべている。俺が首をかしげれば、向こうの視線は横に逸れる。

「休んでけば、ってことヨ」

 チャイナの青色の目が、ソファの背もたれにかけてある汗と血に塗れた隊服の上着を見つめる。

「ちょっとだけ仮眠くらい取っていったって罰は当たらないアル。私の知ってるお前は、サボれるときにサボっとく、そういう奴だったネ」
「ひでえ言い方」
「間違ってないだろ」

 まあな、と苦笑いで返事。たしかに俺らしくない考え。最近の、働くことしか頭になかった影響がこんなところにまで。
 誰かに休めと言われたのは昨日の昼前。相手は近藤さん。あのとき俺は半ば強制的に仮眠を取らされた。思えばあのとき仮眠をとっていなければ、今朝の乱闘中にぶっ倒れていたかもしれない。わりと本気でそう思う。
 現場から消えた俺を、あの人はたいそう心配しているはずだ。帰ったら、謝らなきゃいけない。
 ただ一つ問題があるとすれば、近藤さんに頬のガーゼやら右手の包帯を発見されたら、その上、誰にやってもらったか訊かれた日には。いったい俺はどんな顔をしたらいいか。
 ちらりとチャイナの顔を窺おうとした。包帯を巻く手は再開している。相変わらず、つむじしか見えない。


***


 右手の傷の手当てが終わると、バスタオルと濡れた手ぬぐいを投げつけられた。これで汗や泥で汚れた髪や身体を拭けということらしい。
 礼を、とバスタオルをかぶったまま俺がチャイナを見やれば、どうしてか相手は唇をへの字にして、申し訳なさそうな顔をしている。

「着替えとか色々問題あるから、風呂はさすがに貸してやれないのヨ」
「そこらへんはどーぞ、お構いなく。つーかこの状況といい今の台詞といいアレみてェ」
「アレ?」
「浮気中の妻が夫のいない間に他の男連れ込むアレ」
「誰が団地妻ネ、ぶっ殺されたいアルかコルァ」

 しょんぼりとしていた顔が一変して、鋭い眼力でチャイナが睨みを利かせてくる。
 俺は団地妻なんて言ってない、つまりそれはお前だって団地妻だって思ってる証拠だと、揚げ足を取ってやるのも一興だと思う。しかしチャイナの手にはさきほどの断裁鋏があったので、今日のところは自粛した。
 眠気はずっと瞼の裏に棲みついている。このままソファに寝転がって仮眠を取ろうとするが、すぐに額を叩かれて起こされた。
 なんだなんだ、団地妻がそんなに頭に来たのか。閉じかけた瞼を押し上げて向こうの顔色を確かめる。どうやら団地妻の一件とは関係ないようだった。
 俺のより幾分か小さい手のひらが素早く伸びてきて、さっきみたいに左手を引っ張られる。ソファから体を起こした。

「寝かしてくれるんじゃなかったのかィ」
「居間のソファは固いから、しっかり眠りたいならやめとけヨ。だから和室の……、あっでも、銀ちゃんの布団もダメダメアルな。枕とシーツがオッサン臭くてたまらないネ」

 ぎょっとする俺に構わず、和室前までやってきたチャイナがUターン。そのまま応接間を出る。当然、腕ごと引っ張られている俺もその後ろをついていく。

「おい待て、その口振りだと旦那の布団で寝たことあんのかィ、いや寝たんだな、まさか一緒の布団に寝たのか」
「まあまあ細かいこと気にすんじゃないネ」
「細かくねェだ、っろ、わっ、」

 突然チャイナが立ち止まったかと思えば、一本背負いでもする勢いで前に突き出される。連れていかれるがまま歩いていたから、放り込まれたそこがどこなのか理解するのは難しかった。狭い天井、板に覆われた壁。襖の向こうにいるチャイナを見て、ここが押入れだと気づいた。
 そういえば押入れで寝起きしているんだっけと、中腰でも頭がくっつきそうな古ぼけた天井に目をやった。見上げていると、俺の背中をバシバシ叩く手がある。

「ってオイ、ただでさえ狭ェのに、なんでオメーまで入ってくる」
「いいから詰めるアル」

 ぐいぐい押されて奥の方へと追いやられる。悔しいことに、力比べではあちらに利がある。
 押入れの端には綺麗に畳まれた掛け布団と白のタオルケットがある。ぎゅうぎゅうチャイナに身体を押されて、体勢を楽にするため煎餅布団の上に横になる。
 パタンと押入れの襖が閉じられると、向こうの部屋から差し込む光が完全に途絶える。隣には、チャイナの気配。

「なあこれって添い寝」
「添い寝ヨ」

 声が、思っていたよりもずっと近いところから聞こえてドキリとさせられた。
 枕はあちらが持っていったようなので、大人しく俺はそのまま布団に直接頭をつけて会話を続ける。

「こういうの、旦那とかにバレたら殺されそうで怖ェんだが」
「それこそ団地妻みたいな展開アルな」
「おいやっぱりお前も団地妻って思ってんじゃねーか」
「それより、妙なことしたら承知しないアルヨ」

 添い寝してきたのはそっちなのに理不尽な。こいつは将来結構な悪女になるぞ、今そう確信した。
 そのとき、ぶわっと風を含んだ音がしたかと思えば、身体の上を毛布かなにかが覆う。畳まれていたタオルケットの出番だったらしい。鼻先まですっぽり包まれる。
 あたたかい、呟けば、太陽のにおいがするネと声が返ってくる。奇妙なことに、太陽の光は嫌っても、どうやら日溜まりの匂いは嫌いじゃないらしい。おかしなやつだと思うのと同時、不思議と笑いがこぼれ出る。咳のような小さな笑い声はタオルケットの中に吸い込まれて、ほとんど聞こえなかった。


***

「ほらほら、せっかく私が添い寝してやってんのヨ、好きなだけ眠るがヨロシ。子守唄とか歌ってやろうか」
「いらね」
「カトケンとか歌えるネ」
「いいって言ってんだろィ」

 寝ようとしているのにこれだ。お前ひょっとして俺に休ませる気ないだろう。
 光が途絶えた箱型の部屋だ。お互いの小声でさえも大きく反射し合うこんなところでカトケンなんて歌われてみろ。眠れるわけがない。
 文句のひとつでも言ってやろうと、数ミリの隙間をつくる瞼を根性でこじひらいてやる。どれほど眠気が浸食しようとも、暗順応するのが早い俺の目は、横に寝そべるチャイナの顔を見つけ出す。

「はやく寝るがヨロシ」
「んなこと、お前に言われなくても、」
「ちゃんと寝て、休んで。治すところ治せばいいネ」
「……あァ」

 治す、という言葉の意味について。
 そういえば今朝あのまま現場に向かわなかったのには、近藤さんを避けたかったというのもある。会えば、きっとあの人は大丈夫かと聞いてくる。そのとき俺はいつものように、大丈夫でさァって、返してやれる自信がなかったからだ。
 近藤さんに会わなかったのは大正解に違いない。ただ、本当に避けなければいけないのはコイツだったのかも知れない。思いやりがないだけ、真正面から傷口をえぐってくる。

「いつものお前の腑抜け面だったらいくらでも笑ってやるけど、」
「手も頬も、ほかにもたくさん。傷ついてることに気付きもしないで、へらへら平気な顔してるお前は全然笑えたもんじゃないネ」
「お前が思ってるほど頑丈じゃないのヨ、こころも体も。弱り切ってるに違いないのヨ。それに気づかないお前は、まだまだガキアル」

 包帯に覆われた右手が熱くなる。右手だけじゃなかった。チャイナに手当された傷のところすべて。じくじくと強烈に痛みはじめる。
 チャイナの言葉はまるで呪いのようだ。気づかなかった傷口が露わになる。覆い隠して、誰にも見せまいとしていたものが疼き出す。剥き出しになった心がいてェいてェと喚きたくなる。
 傷をえぐりだした張本人は、ざまあみろと意地悪く笑っているような気がしたし、泣いているような気もした。さて正解は、どうやら暗闇の中に。

「抱き締めてもいーですヨ」

 吐息がかかる距離で、チャイナの声はどこまでもおだやかだ。
 抱きしめてもいい。その言葉に甘んじて細い肩を抱きしめた。きつかったのか、もぞりと動く両腕。構わずきつく抱きしめ続けて、息の気配を辿って顔を近づけた。唇に当てるつもりであったそれ。けれども触れたのは瞼の上だった。ぴくりとチャイナの瞼が震える。

「……チャイナ、」
「もう、寝ろヨ」

 疲れてるんでしょ、と耳元をくすぐる声。チャイナの右手がそろりと布団を抜け出して、俺の目元を覆う。夜目の利く自分には押入れの中は薄ぼんやりと映っていたが、チャイナの手に覆い隠されて今度こそ本当に何も見えなくなった。

「あとこれ以上変な気起こしたら追い出すからな」
「へえへえ、せいぜい大人しくしときまさァ」

 妙なことをするなと釘を刺されていたっけか。今更になって思い出す。瞼の上はセーフだったのか、甘やかされている証拠か。そうであったら、どんなに愉快なことか。幾つも年下の女に優しくされるなんて。不思議と、情けないとかの感情は出てこない。
 ずいっと形の良い頭が胸に寄せられる。変な気起こさせる気満々じゃねーの。なんて思いながらも、身体はとっくに眠気に満たされて動かなくなっていたので据え膳のままだ。

(目覚めたらこいつにちゃんと礼言って、それで今度こそ唇に。)
(そうしたらまたいくらでも、いつものように腑抜け面で笑ってやるし、そのときは笑われてやってもいい。)

 お互いの首元から聞こえてくる血潮の音を聞きながら。小さな右手に覆われた瞼を閉じる。
 なおっていく。



傷口を蘇生 '130724
title 弾丸
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -