『真琴ッ!!!怜くんッ!!!』

海の中にはいろうとした瞬間、誰かに腕を掴まれた。振り返ったら血相を変えたハルが私の腕を掴んでいた

「何やってるんだ!」

『真琴と怜くんが…っ!』

ハルは目を細めたあと目を見開いた。後ろから渚もかけつけて来てハルは私を押して渚に預けた

「俺が行く…っ」
『まって、ハル!』
「ハルちゃん!ごめん、あきちゃん絶対帰ってくるから…!」
『渚!やだ、みんな!



 …みんな!!!』









あのあと私はあまちゃん達が止まってる宿に行って今起こったことを話した。涙が止まらなくてうまく話せない状態であまちゃんは私の背中をさすりながら、コウは真剣に話を聞いてくれた

「…落ち着いたかしら?」
『はい…』
「朝まで、待とう?きっと帰ってきますよ、あの4人なら」

そう言って微笑むコウに私は頷いた


朝になるまでは長かった。やはりいてもたってもいられなかった私は明るくなった今も砂場で待っていた。すると徐々に泳いでるのが見えた私は立ち上がって皆をみた。沖にあがってきた4人に一人ずつべしっと軽く叩いた。そして我慢していた涙が溢れてきたのだ

『心配した。もう、本当に心配した。良かった、みんな無事でよかった』



声を出して泣く秋羅の姿に俺達は呆気をとられた。あの秋羅が声を出して泣いている、とても申し訳ない気持ちがあり胸が苦しくなった。それと同時に俺達は思ったんだ、良かったと泣きながら微笑んだ顔は何よりも綺麗だったと。あの渚さえ声を出せないほど俺達は秋羅に見惚れていたんだ

後ろからは天方先生と江が来て江には「なに女の子を泣かせてんのよ!」と怒られた。ああ、まったくだ









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