無事夕飯も済まし、コウとあまちゃんはもう暗くなるということで宿へと帰っていった。しかしこの4人…主に渚は騒がしくあった

「やっぱりボクあきちゃんとがいいなー!」
「いや、秋羅はオレと寝る」
『まったく、人気者は困るなぁ。ハハハそこは公平にあみだでどうだ』

私の意見に賛成ー!と渚がぴょんぴょん跳ねて砂にあみだくじを書いていく。その結果、私は怜くんとマコのテントに入ることが決まった

「えぇーー!!」
「秋羅…」
『まあまあ、いつか泊りにくればいつでも一緒だから平気だよ』
「そうそう、じゃあそろそろ遅いし…寝ようか?」
「ええ」

まだ完全に納得しているようではないが渋々渚とハルは分かった…と頷いた。テントに入って寝ころがれば普段とは違った感じで胸が高鳴り少しの興奮がした。そのおかげで全くと言っていいほど寝れない

『…まくら投げしよ』
「ええ!?ここで!?」
「さすがに狭すぎます。なんで修学旅行気分になってるんですか」
『いやーなんか興奮しちゃって…ごめんごめん、寝よ?』

そう言ってから数分後、すぐに寝息は聞こえてきた。ああ、二人とも寝ちゃったんだなと思い手を上に伸ばしてると隣で横になっていたマコが「寝れないね」と微笑んだ

『寝てるかと思った』
「うーん…風の音とかうるさくて」
『確かに』

さっきよりも風の音も聞こえ出し微かにテントも揺れているようなきがする。

『………あのね、真琴』
「ん?」
『たまには、弱音吐いてもいいんだよ?』

私が見つめながら言うと真琴は一瞬目を見開いた

『真琴っていっつも他人優先して、全く私たちに弱音を吐かないでしょ?それって良い事でもあるけど私的には一人でたくさん抱えてないか心配なの。海、本当は怖いんでしょ?』

「…怖くない。って言ったらうそになるかな。」

やっぱり、そうなんだ。小さいころの記憶ってそうそう消える物でもないし簡単に克服できるわけでもない。本当は怖いんだ。でも頑張っている。真琴はそういう人だ。

『私、たくさん真琴に甘えさせてもらった。だからね今度は真琴が甘えていい番なんだよ?』

私がマコの手を握り微笑めば真琴は眉をハの字にして、ありがとうって微笑んだ。

「ありがとう、あき。でも今は本当に大丈夫なんだ、そう言ってもらえるだけでも俺は元気が出る。あきを見てるだけでも疲れなんてふっとぶ」

『本当?』

「うん、本当だよ」

今度は真琴が私の手を握った。そろそろ寝よっか、と言われ私はだんだんと手のぬくもりを感じ目を閉じていった。
それから何分、何時間たったんだろう。段々と騒がしい音が耳につくようにいつの間にかに目が覚めていた。そして感じる違和感に目をあけると私の隣には真琴も怜くんもいなかった。二人でトイレかな?と思ってテントを開けると外は風と雨が凄かった。

不思議に思って辺りを見回してたら、雷の光と同時に海に浮かぶ真琴と怜くんの陰が見えた






『真琴ッ!!!!怜くん!!!』









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