幼馴染であるゾロとは年が一つ離れていたが昔から仲が良くて、小学も中学も高校も同じ学校に通った。小学から中学にかけては特に変わらない学校生活だったが、高校に入ってからゾロがルフィという男の子と仲良くなって、更には先輩である私が後輩であるルフィから懐かれるようになって私の学校生活は変わった。
 ルフィとゾロは同い年だが、ルフィはどこか他の男子より幼げを漂わせる男子だった。いつもどこか走り回ってて、懐かれてる私はもちろん毎回ルフィについていかなければいけなかった。お陰で私は正にあっちへフラフラこっちへフラフラと疲れるがしかし楽しい毎日を送っていた。
 やんちゃなルフィはまるで私の弟みたいでとにかく可愛い可愛い、と思っていたが、ある日の昼休み中ルフィに好きな人がいるという話題になって、私はまるで親離れされた親鳥みたいな気分に襲われた。

「ルフィに好きな人がいるとか聞いてないんだけど!」
「だって言ってねえもん、ニシシ!」
「でもルフィならガツンと告白しちゃうタイプだと思ってたんだけど」

 私の中ではルフィは好きな子が出来たら、その子に日常会話のように告白するイメージが出来ていたので、まだ告白をしてない所か私に好きな人を明かしてない事実に驚いた。教えてよー!と懇願してもルフィはいつもみたくニシシと笑うだけで教えてくれなかった。

「そいつ鈍感だから全然気付いてねえしな!」
「その子もルフィに鈍感って言われたくないと思うけどね」
「…お前も本当鈍感だよなあ」
「え、何、売られた喧嘩は買うよ?」

 でもルフィに好きになられるなんて良いなあ、絶対毎日楽しいだろうなあ、そう素直に思った事をルフィに伝えれば、ルフィは少し驚いた顔をしたが、またいつも通りニシシ!と笑って恥ずかしそうに鼻をかいた。ところで普段恥ずかしがらないルフィが私を見て赤くなってたのは私の気のせいだろうか。



まどろみに浸る






20110815
title by √A

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