書類の角で切ったらしい指先に、赤い筋。
「舐めてやろうか」
シュラが笑う。
「遠慮する」
俺が言うと、シュラは甘ったるく笑みを深めた。
「ばぁか、冗談だよ」



01:チープ(アサシュラ)


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



無言のまま拘束は解かれない。
温かすぎる。
「離して、」
あたしは唇を震わせた。
「いやや」
勝呂の、低い声。
その言葉の意味を理解した融通の効かないあたしの心臓は、盛大な音を立てながら、破裂へのカウントダウンをゆっくりと始めたようだった。



02:S極とN極(勝出)


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



自分の腕に鳥肌がたつのも気にせず好きだと言えば、彼女はピシリと固まった。
「っ、なんの、冗談や、」
怒ったように赤く俯いてしまう顔。
予想外の消え入りそうな声に、今度は俺が固まる番だった。
ああ、神様仏様。
彼女が一瞬でも可愛く思えてしまっただなんて、誰か嘘だと言ってくれ!



03:罰ゲームと白昼夢(金蝮)












20110628

(修行お題に挫折した残骸たち)









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