「よっ!木田っち久しぶり」
「‥んぁ?なんだ、スキニーか。久しぶりだな」
「って、ちょっとちょっと木田っち、なんだって何よーなんなのよー」
「別に。なんとなく」
「うえー相変わらず酷いわー」
「つーかなした?何か借りに来たのか?」
「うん。てかそれ以外にここに来る用事とかないし」
「ま、そうだろうな。けどせめてお前ミーツおれしに来たのよテヘヘッ☆とか言えよ」
「あははは!意味分かんないし何それキモいー」
「ほほぉ、そういうことを言うか。そんなお前も大概酷いとおれはオモウヨ?」
「あはは、木田っちキモいー」
「‥泣くぞ?」
「え、ええええぇ?ちょ、泣くのは止めて?対応に困るからマジで止めて?」
「いや、まあ、嘘だけど?」
「うん、まあ、嘘じゃないと困るけど?」
「‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥」
「‥で、今日は何借りに来たんすかね、お客さま」
「ん?えっとねー、静かな森の歌と恋するシェフのラブレシピ」
「うわぁあ‥超げろ甘なラブストーリーとラブコメっすか、そうっすか‥」
「ちょっと、何よその嫌そうな顔ー」
「いや‥うん、なんか‥ね?」
「だからなんなのよー」
「まあ‥‥うん‥‥こう‥な?あー‥とにかく、今どっちも空きはあるし借りてけば?」
「別にそんなん言われなくても借りてくしー」
「うはは、そりゃまあ、うん、デスヨネー」
「‥‥‥‥‥」
「‥なんか、サーセン」
「‥‥‥まあ、別にいいけど」
「‥どーも」
「‥ねえ、てゆうか木田くんてさぁ、ラブストーリーとか嫌いなの?」
「や、嫌いってのじゃないけど‥あんま観ないっつーかなんつーか」
「ふうん‥そっか。じゃあ、よく観るのって何?どんな系?」
「あー‥サスペンスとかアクションとか‥コメディ?」
「なら、何かオススメってある?」
「最近出たやつで?」
「んー‥最近のじゃなくても、面白いのがあるんなら」
「ああ、うん。それだったら‥フラクタルってやつとか結構面白い、かな?まあ、それはサスペンスなんだけど。あとアクションならトラッカーとか。会話の掛け合いが笑えるしアクションシーンもかなり迫力あってかっけぇし、」
「あ、もしかしてそれって去年の夏に上映やってたやつだっけ?」
「お、そうそう。なに、知ってんの?もう観たとか?」
「ううん、そうじゃないんだけど面白そうだなーって思いながら観ないままになってたやつだから、それなら今日はそれも借りて帰ろうかなあと思って」
「え、マジで?や、うん、アレはすげー面白いよ、本気でオススメ。絶対観るべきだろJKって感じだし」
「おっけ、じゃあ絶対観るわー」
「おー、観ろし観ろし。ちなみにトラッカーは一番左奥の棚の三番目の列に置いてっから。静かな森の歌と恋するシェフのラブレシピは最新レンタルのコーナーにございマス」
「うっす、りょーかーい。‥あ、てゆうか、バイト中話に付き合わせちゃってごめんね?」
「イエイエ、全然だいじょーぶっすよー」
「うん、また、観たら感想言うし」
「ん、おっけ。楽しみにしとくわ」
「ではでは‥そろそろDVD探しに行って参りまする」
「うむ、行って来るがよい」
「ぷ、あはは!それではそれがし、出陣して参る!」
「なに、ぷぉ〜ぷぉお〜ってか」
「あは、はははは!何それホラ貝?ちょ、微妙に似ててなんか困る‥!」
「っておいこら、微妙ってなんだ微妙って。つーかお前は早くDVD取って来いっつーの」
「うは、あははは、は!ご、ごめ、うん、すぐ取って来ます‥!ふはっ、あはははは!」
「‥スキニー、お前笑いすぎ」
「だって、あはっ、あははははは!!」
「‥‥‥はいはい、あーもう、ワカリマシタ。モーイイデス。微妙に似ててお前のツボにハマったのは分かったから、さっさとDVDを取って来なさい」
「りょ、りょうかいしま、し‥ぶっ、うあははははは!」
「‥‥マジで泣くぞバッキャロー‥」










20110126






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