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ハロー、こんにちはいやこんばんは鷹野唯です。
今私はもうテンションが灰になって死にそうです。
ってか磔にされて燃えそうなくらい死にそうです。
季節はクリスマス・イヴ
いいですねー楽しいですね。因みに私の誕生日だって知ってましたか?
知らない奴は覚えて言ってね?
話に戻るけど・・・・あれですかサンタさんがいい子にクリスマスプレゼントとか配るんですよね?
それが実はお父さんで子供がショックをうけるという定番ですね?
あれ違う?
ならばあれですか?
男と女がいちゃいちゃし、クリスマスという外国の文化に便乗しデートとかする日ですか?あわよくばクリスマスプロポーズ!なんて企てる日ですか?
・・・・死ね
今それを思ったやつ燃え死にしてしまえ(笑)
彼氏、彼女がいる皆様はちゃんと考えてほしいんですよ。
中には恋人、もしくば家族に会えず頑張って仕事をしている人を。
友達すらいなく、寂しくクリスマスを過ごす人を。
むしろクリスマス暇ってどういうこと?
なんでちゃんと仕事してないの?
お前何有給取ってんの?!馬鹿なの!?死ぬの
なに社会のブームに乗ってるの?馬鹿なの死ねよ!!
という恨み辛みをぶつぶつと机に向かってつぶやいていた。
時計を見ると夜の7時。 マンションの外からはイルミネーションの輝きが見える。
そしてクリスマスソングが外からそっと流れてきた。
「だれだよ!!クリスマスなんて考えたやつは死ね!!
リア充死ね燃えろもげろ!爆発しろっ!」
ガンと壁に向かってこぶしをぶつける
するとミシミシとヒビが出来た。
・・・・なんだよ。 私が殴ったくらいで割れるのかよ大丈夫かこのマンション。
地震対策ちゃんとなってんのかよ?
ちぃっと憎々しげに舌打ちすると
背後からぞくっとした気配がして振り向く。
そこにはため息をしているカインの姿があった。
「・・・なんでしょう?」
ニコリと可愛らしく笑うとカインがまた深いため息をした。
なんだよ、笑っただけでため息とか失礼すぎやしないかマジで。
その触覚もぎとるぞ
私の心がわかるのかカインがゆっくりと目を開き困ったように笑う。
「女の子が暴力とかしちゃだめだよ」
「それを言ったら何?全国の女は暴力しちゃダメなの?変態に○○されようとしたり
ストーカーがとちくるったり正当防衛しちゃダメなの?
なんなの、男ならいいってわけ?守られろってか?あ“ぁ!?男女差別反対!!
てめぇその〇〇ねじkillからちょっとこっちこいや」
「・・・唯は女の子なんだから」
ぽんぽんと触れない体で頭をなでるしぐさをするカイン。
本物の体があったら蹴り上げてる所だ。
むしゃくしゃしていた脳がやっと機能し始める。
頭をかきむしり、椅子にどかっと座った。
「・・・・あぁ何か叫んだら、すっきりした」
「それはよかったね。 でも他の人にしちゃぁダメだよ」
私の隣にそっと座りにこりと笑う。
私の知り合いにそっくりなのにこうも性格が違うとすがすがしくなる。
「・・・大丈夫変態にしかしない」
「それもどうかと・・・ まぁ自分の身は自分で守りなさい。
何かあったら私が守るから」
幽霊のくせにどうやって?と聞くと秘密とくすりと笑われた。
この謎の男性と暮らし始めて早数か月。
変態から逃げたいが為に独り暮らしをしたくてマンションに住むことにした
のになんと201号室には幽霊が住んでいた?!というありえない状況に陥った私。
まぁ市ノ瀬と違って変態じゃないのでかなり住みやすかった。
ちゃんとプライベート分けてくれるし、静かだし。
とにかく楽だった。
そしていわくつき物件との事で私の部屋は格安。
呪われているわけじゃないしと住み続けている。
まぁ、案の定市ノ瀬と翼が同じマンションに引っ越してきたし。
結局独り暮らしの意味なんてなくなったんだけど。
ふと、アイツらの事を思いだし聞いてみた。
「市ノ瀬と翼は?」
「・・・・・あぁ、市ノ瀬は外国のクリスマスパーティー、翼くんなら
家族でクリスマス過ごすらしいよ」
いいねぇ、家族がいるのって。
ふんわりと笑うカインを鼻で笑った。
「ならば私の家族を貸してあげるよ。 まぁきっと今頃白いクリスマスでお盛んだろうね」
「どこで習ったの? そんな言葉」
「・・・・あぁ、ついに私も変態化してきてる」
顔に手をあて唸る。
だんだん、常識がわからなくなる。この住民のせいでもある
まぁあの金髪君は私が悪いみたいにいってくるがあいつにも責任はあると思う。
ってかなんだよあのフラグの立て方
ハーレムか?ハーレム野郎なのか
どうせお前はクリスマスあいつらでいちゃいちゃするんだろうな。
あぁ妬ましい、羨ましい。あいつに一体何をしてやろうか?
けけけと笑うとカインがやめなさいと怒る。
「何を考えているのかは知らないけどやめときなさい。 意味がないから」
「リア充殲滅したいだけだよ」
「・・・・リア充って何?」
「・・・・日々青春を謳歌している人じゃないっすかね?」
けっと返すと首をかしげて?マークを浮かべている。
そしてそのまま部屋から階段を下りてリビングへといく。
どかっと座りテレビを付けた。
ここでもカップルたちでクリスマスが賑わっていると報道していた。
「っちぃいいいいいいい!! マジしけてんな!滅びろクリスマス!!」
憎々しげに呪いの呪文を吐くと人が釣れた。いやずっこけてるだけだ
キッチンの所に行き、ちらりとのぞきこむ。
あぁ・・・・小虎くんですね。はい手に持っているのはクリームでしょうか?
千百合ちゃんにべったりとクリームを付けてなにをする気でしょうかね?
えぇえええええ?何?誤解だ?
うそうそっだってさそうそうクリーム彼女に付けるって事まずないでしょう?
私が変な事叫ぶから?は?何人のせいにしてるの最低だな。
「いちゃいちゃしやがって禿ろ」
「なんでだよ!!」
「可愛い女引き連れやがって・・・・地獄に落ちろ」
「おい、頭打ったか大丈夫か? 頭ひやしたほうが」
「彼女いるくせに私に優しくするなぁあああああああ!!」
思わず失敗作だろう真っ黒に焦げたケーキを素手でもちパイ投げのようにぶつけてしまった。うん、私悪くない千百合という存在がいるのに他の女に手を出そうとするのが悪い。
千百合が茫然と私を見ている。
罪悪感が沸きそっとカップル専用のケーキバイキング券を渡した。
ぶっ倒れた小虎の介抱は千百合にまかせて2階へと戻る。
そこには
「沙弥ちゃん・・・今日クリスマスだからさ。 あのよかったらこれからデートしない?」
「・・・・アルバイトないからいいよ「本当!?」」
クリスマスデートの誘いに成功した真也と少し照れた沙弥がいた。
メリメリメリ・・・・・何かが悲鳴を上げる音がする。
無表情で横を見ると柱がねじ切れていた。
わお、私って力持ちっなんて思っていると視線を感じる。
真っ青になった沙弥とにやけすぎてもはや原型をとどめていない真也だった。
「あ、鷹野さんどうしたの?」
「いやー?別に? クリスマスデートいいねぇ?逝ってらっしゃい?楽しんできてね」
気が付けばイントネーションが変わり、沙弥がそれに察して後ろへと下がる。
真也はまだ気づかないのかへらへらとうん楽しんでくる!ととても素敵な笑顔で言ってきた。・・・・あぁリア充か・・・リア充なのか
ここでも下でもテレビでも外でも・・・・リア充ばっかり。
ふつふつと怒りが込み上げて使われていない部屋に入る。
あぁ、やばいこのままだと私が死ぬ。
リア充のいちゃいちゃにやられてハゲ死ぬ
それだけは阻止しなくては・・・・
市ノ瀬をぼこぼこできないっていうのもあったきっと力が余っていたんだろう。
使われていないベッドの端を掴み持ち上げ壁に向かって投げ入れた。
「はぁああああああああああああ!!?
ベッドが壁から出てきたんですけどぉおおおお!!?」
「え?ベッドどこ?」
「バカっ・・・危ないこっち」
沙弥が真也の腕を引きよせ真也の頭にベッドが直撃と言うことはなくなった。
むしろ真也は嬉しそうに沙弥にべったりと抱きしめている。
沙弥はそういう意味じゃない。離れてと少し照れたように叫んだ。
煙が立ち上り真っ赤な目(充血)した目で私は2人を見つめた。
「クリスマス無事に過ごせると思うなよぉおおおおおおお!!!
あははははは!つぶしてやるぶっ壊してやるメリー苦ル死にマスにしてやんよ!!
ホワイトな雪を真っ赤につぶしてやる!!
ざまーみろリア充カップル共、根絶やしにしてやる。
ぼっちなめんなぁああああああああああああああ」
「鷹野さん落ち着いて」
「落ち着け?え?なにそれ勝者の慰め?まじ受けるんですけど
何彼氏いない私はどうぜ終わってるとそういいたいのか!!」
「いやそういう意味じゃぁ・・・・」
「じゃぁ何?私の誕生日でも祝ってくれるの?はいありがとう
で何?もうなんなの2人で抱きしめ合ってガタガタ震えあがっちゃってさぁ
マジでなんなの? ひどいなぁ一緒に住んでる仲のいい友人じゃない」
ニコリと笑うと沙弥がまた真っ青になってぱくぱくと口を開く。
え?何聞こえない。
背後から黒い何かが動く気配がした。
「唯ちゃーん!!何やってんの?僕がいなくて寂しかった?
大丈夫もうあのくそつまんないパーティー抜け出てきたから僕の胸にとびこんで
「一辺しねぇえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」ちょっとテレビはやめてぇええええええええ!!」
近くの部屋にあったテレビを毟りとるようにもぎとり
市ノ瀬に向かってなげる。
ぐしゃりと不気味な音と市ノ瀬の悲鳴と沙弥の悲鳴とでもう誰の悲鳴なのかもわからない。
市ノ瀬の返り血が顔に突き、ほほ笑んだ。
「沙弥は一緒にクリスマス祝ってくれるよね?」
こくこくと恐怖にそまった沙弥とじとめで睨んでくる真也。
ここから逃げ出そうとしているのか真也が沙弥の手を力強く握っている。
はっ残念だったなぁぁ・・・クマ君よぉおおおお。
ここの唯一の逃げ道の玄関のカギはいまさっき市ノ瀬の胃袋へと消化されたからなぁ・・・
あはははは!!
デートなんてさせないいちゃいちゃなんてさせるもんか。
独りの可哀相な少女が起こした小さな事件。その後リビングで介抱されていた小虎と千百合をまた巻き込むことになる。
それは珠華と玖鈴がくるまで続いたそうな。
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