意外性
※注意書き!!
■立夏様のアルベルトのご先祖様とアルと“中原歩実”のコラボ
■教育上よろしくありません
■死ネタあり
■狂気ネタ
□ねつ造設定
以上の事柄がありますのでお気を付けください。
昔私にも復讐や恨みなど抱いていた時期がありました。
いわゆる厨2病ってやつですかね? そりゃぁもう沢山沢山人を殺しました。
殺してもコロシテも減っていかない人にだんだん嫌悪を抱いていきました。
ただ殺すのが悔しくて人にどんなことをすれば 私の好きな顔になるか考えた。
考えて考えて考えました。
死にたくないと言う男私の家族を殺さないでと懇願する少女オレは悪くないという老人・・・ 結局はターゲットはなんだってよかったのです。恐怖に身を包む顔それだけ見れればそれでよかったのです。
子供のころ小さな蟻をためらわずに足で踏んづけたり巣の中にホースで水をいれて蟻を窒息させたりした経験が1回くらいあるで しょう?
私の場合それが蟻ではなく人間だったそれだけのことです。
そんな時とある家族に標的を定めました。 はじめての海外でウキウキしていたのかもしれません、その男性をみて胸が高まりました!金のようにきれいな髪に翡 翠色の宝石のような瞳。
へらへらと笑っている金髪の青年をみてその顔 を私の好きな顔に変えたい。
そう思いました。
「だから考えたのです。あなたが一番大切なものを奪えば・・・
大事な家族を奪い地位を奪えばと」
「・・・・」
茫然と家族の亡骸をみている彼をみつめけらけらと笑う。
さぁ、早く早く最後のあがきにどんな罵声をあびせるのかどんな風に懇願するのか?
その顔がどんな風に歪むのか?
楽しくて楽しくて笑いがとまりません。
「ふふ・・・」
ふいに聞こえた声で笑いが止まった。
泣いてるんでしょうか?燃え上がる屋敷の中くるったように笑い声が聞こえた。
それは私ではなく彼のようでした。
「ははっ・・・!!はぁ・・・笑いつかれた。 生まれて25年たった今化け物に出会うとはうん、私はどうやら運がいいようだな。」
「あはははっもしかして気がくるったのです か?家族が死んでいるのに目の前に死体がいるのによく笑っていられますね」
「うむ・・・まぁ死んでしまったのはしょうがない。また来世で逢えるさ。」
たまにいるんですよね、こういう人。
自分が死ぬことを理解してもうすべてをあきらめた人って私はそんな顔を求めていないんです。 泣きだして顔が歪んで私を憎らしげに睨むそういった顔がみたいのです! 私が犬神になる前おまえらが私にしたすべてを返したい。
だからこの男は最悪でした。私の求めていたも のをくれなかった。
こんなにも時間を費やしたというのに
「残念です。楽しめるとおもったのに」
「ぁー私も残念だ。せっかく犬神の肉が食べれると思ったのに」
そう笑い男は屋敷と共に燃えてなくなりました。
久しぶりの身ぶりに笑がこぼれた。
恐怖?怒り?わからないけれど確かに言った。
「私を食べる・・・?それは面白い発想ですね。ですがそれも死んでしまっては意味がないですし・・・。あなたの願いはどうやら叶わなかったみたいですね。」
最後のあがきなのかそれがおかしくて獣みたく笑った。
それから数百年がたちました。
少しだけ恨みや怒りが消え、一部の人間には対等に話ができるようになった。
「はー腹が減った。」
「アル先生―ラーメン食いにいきましょうよ! 昼だし」
「・・・肉がくいてぇ・・・」
「お前ら勝手に行って来れば?私は弁当がある」
「唯ちゃんも一緒にいこうよ!「だが断る」」
とある学校の中庭に楽しそうな声が聞こえる。
なぜだか彼に目が離せなかった。
真っ黒の髪に鋭い眼球どれもあの男には似ていなかった。
ただなんというか獣の直感でしょうか?
「意外性をみせてくれそうですね。」
あの時死ぬ直後の彼の笑顔とアルベルトと呼ばれる彼の笑顔が 少しだけ似ていてそんな予感がして笑った。
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