トラブルメーカー
▽△沙弥side
昼休み、変態(実)たちに追いかけられストレスが溜まった一方御飯にまだありつけていない私の腹の空腹を満たそうと弁当を持ってあたりを見回した。
「まだ、きてないな。」
平城と早乙女がいない。
ま、そうのうちくるなと思い近くの椅子へと腰をかけ弁当を広げた。
「待ってくれぇええええええええええええ!!」
「断固拒否します。」
「付き合う、すっ飛ばして結婚してくれ!!」
「精神科もしくば保健所にいくことを推奨します。これ以上接近すれば強行手段に出させていただき
す。そうそうに立ち去りなさい。」
・・・・なんだあれは。
箸を止め目の前の光景に混乱する。あれは大梨さんだよね?
なんで必死に逃げているんだろう、もしくば今にでもフォークでめったざしにしそうな勢いである。
元凶である男を見る。
158cmくらいの身長で少し紫かかった黒髪。顔はイケメンではないがそれほど悪くない。中の下くらいだ。
クラスにはいない奴だよね?
そう思い、また弁当へと手をつける。
卵焼きを食べようとした瞬間それは別の誰かの手によって遮られた。
「・・・げっ」
「んーこれは中々、でも私卵焼きは砂糖派なんだよね。」
突如現れた少女に目を奪われた。
色素が薄い黒髪に特徴的なポニーテール、そして極め付けは
「ひさしぶり」
笑顔なのに何故か恐怖心をあおるこの
スマイル・・・以前平城家で出会った人だった。
えっと確か
「唯さんですよね?」
「あー、覚えてくれてたんだ、うれしいな。」
そりゃぁ、あんな出会いしたらね。できれば会いたくなかった!
でも会ってしまったのは仕方がないこれからどうやって彼女から脱出するか考える。
「鷹野ぉおおおお!!言美ちゃんに振られたぁああああああああああ!!」
「当ったり前でしょうが、バカかアンタは。」
先ほど彼女を追いかけていた少年がこちらに歩みより
唯さんにだきついた。
・・・この時の唯さんの顔が一瞬般若のような顔に見え・・・いやなんでもない。
聞いた所、川村が私の学校に美形が多いという理由で
わざわざ危険を冒してナンパしにきたという。
欲望に忠実というかバカというか・・
「くっそー次こそは彼女つくるぜ!!」
「川村は誰でもいいもんね」
「沙弥ちゃん是非オレの彼女に「ご遠慮します!」」
「ふりでいいから!!」
「無理」
「一緒の墓に入ってくれぇええ」
イヤと言おうとした瞬間後ろからダダダダという誰かが走る音がして
それが止まったかと思ったら
目の前にいた川村が吹っ飛んだ。
うしろには・・・
「平城・・・・」
「弁当一緒に食べようと思って、大丈夫・・・?」
その笑顔が隣にいる唯さんみたいで何故か目をそらしたくなった。
沙弥side end
トラブルメーカー
(彼を怒らせてはいけないと咄嗟に思いました。)
prev / next