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simple is the best!


::中学生鈴太と史織、あと大人鈴太





鈴太「……し、史織」
史織「あ、すみません。今から視界に写らない場所に移りますから」
鈴太「あっ……」
史織「……以前申し付けられたはず、だったのですが、何か用事ですか?」
鈴太「……別に」
史織「そうですか」

鈴太「(ヤミしか俺を理解しないはずなのに、アイツは何で俺に優しいんだろう。消えろって言ったのに、俺の趣味もみたはずなのに、何で怖がらないんだろう。俺は、理解される人間なのか?)」

鈴太「思ったより、俺普通なのかな……」
礼「ぶっは!!スズスズが普通とかwwwwこの世界の人間全員が殺しあってるってwwwやばっwwwwぶっふぉっwww」
鈴太「死ね」


鈴太「(……俺、ヤミが好きなはずなんだよな?なのに、何で、史織のこと、欲しいって)」
「君、ボスがつれてきた女の子?すっごいかわいい!日本人もばかにできないね」
史織「は、はぁ」
「この後お茶でもどうかな?」
鈴太「(いらっ)」

鈴太「この尻軽女」
史織「尻軽ではないですよ」
鈴太「でも、アイツの誘いを受けそうに」
史織「断ってますが、迫ってきたんですよ。月さんがきにすることでは」
鈴太「……っ! くそっ!!」
史織「(荒れてるなぁ)」

史織「貴方はお母様を愛してるのでしょう」
鈴太「……そうだよ。俺にはあいつしかいなくて、アイツには俺しかいない……」
史織「だから、私はいらないはずです」
鈴太「……そう、だよ」
史織「もうすぐ私は消え行く人間です。気にする必要もないかと」
鈴太「……っ!」

鈴太「消えて、ほしいとは、思わない」
史織「……矛盾が発生しますが」
鈴太「あ、う、あぁあああ……!!」
史織「っ、鈴太さん!?」
鈴太「なんなんだよお前俺になにしたんだよやめろよそんなこといわないでくれよもうやめておれはヤミだけでお前はお前なんかう、うううう」

史織「す、鈴太さん。大丈夫。大丈夫だよ」
鈴太「うううう」
史織「誰も責めてない。大丈夫。何も怖いことなんてない」鈴太「ううううう」
史織「……貴方が望めば、私は消えないから。大丈夫。一人なんかじゃないよ」

礼「あれ?スズスズ寝てるの?めずらしいー!寝なくても生きていけるんじゃないかなって思ってた!」
史織「……ちょっと疲れたみたいなんで鈴太さんの部屋教えて頂けませんか?」
礼「いいよ。あと媚薬いる?」
史織「いりません」

鈴太「(むくっ)」
史織「起きましたか」
鈴太「……俺の、部屋?」
史織「眠ったようなので……私は失礼します」
鈴太「ま、待て」
史織「……?」
鈴太「……こ、ここに、居ろ」
史織「……貴方が望むなら、仰せのままに」

鈴太「……史織」
史織「どうかしましたか?」
鈴太「史織は、そういや、好きなやつ……いるのか?」
史織「……?」
鈴太「す、好きなタイプでもいい」
史織「……バケモノですかねぇ」
鈴太「え」

鈴太「礼」
礼「どしたのスズスズ?ほんとさいきん珍しいこと多すぎて礼ちゃんびっくらこいただよ!今からすってんころりんしようか?」
鈴太「興味ねぇ。そうじゃなくて、女って、どうしたら……その」
礼「子どもつくったらこっちのものでしょ?」
鈴太「気持ちが伴わねぇよな」

鈴太「史織」
史織「どうかしま……」
鈴太「花、史織に、やる」
史織「……ふふ。ありがとうございます」
鈴太「き、綺麗だよ」
史織「そうですね。花はとても綺麗で」
鈴太「鈍感女!」
史織「は!?」

鈴太「やばい。あつい。すっげぇドキドキしてる」
礼「ヤミちんは?」
鈴太「……なんかどうでもよくなってきた」
礼「この子ひどいよーおじいちゃんないちゃうー」
鈴太「黙れ」

鈴太「未来で俺に会っているのか?」
史織「会ってますが」
鈴太「そうか……」
史織「大分成長してますよ」
鈴太「え」
史織「今の鈴太さん、私のはだかみたらそっぽ向くのに未来では意地悪するし」
鈴太「未来の俺はなにしてんだよ」

鈴太「だいたいガン見したら、がっついてるみたいでかっこ悪い」
史織「そんなガン見って感じじゃないですが」
鈴太「えっ」
史織「わりと女体に興味あるんですか?」
鈴太「それだと俺が盛ってるみたいじゃねーか。ちげーよ!」

史織「じゃあ何で顔をそむけて……」
鈴太「なんかわかんないけど、体がむずむずして変になんだよ!それが腹が立つ!」
史織「(え、まって。この人まさか童貞)」
鈴太「何か考えたか」
史織「イエナニモ」

鈴太「史織こそ何でそんな堂々としてんだよ。男なら誰でも股開いていたりしてな!」
史織「だとしたらどうします?」
鈴太「その男共全員コロス」
史織「(この人私のこと嫌い…なんだよね?そこまでして遺伝子残したくないのか)」

鈴太「つーことは、処女じゃねーのか……」
史織「残念ながら」
鈴太「(むすっ)」
史織「どうかしましたか?」
鈴太「べーつーに。それより相手は誰だよ!」
史織「(お前だよとは言いがたいし)未来の人ですよ」
鈴太「(まて、それ食い止めたら史織処女じゃねーか?)」

鈴太「(いや、好きなのは目の前の史織だし。これから未来に生まれる史織は……ああややこしい)」
史織「元気にしてるかなぁ」
鈴太「そんなやつ考えんな!」
史織「(この人私が考えることさえ気にくわないのか)」

鈴太「俺のこと、考えてくれよ」
史織「……考えていますが」
鈴太「え」
史織「(顔まっか……え、ちょ、この人、え?)」
鈴太「み、見んな!他所向け!」
史織「(……母親ににてるからか?ああもう訳がわからなくなってきた)」

史織「お母様が、好きなんですよね……?」
鈴太「……」
史織「あの、鈴太さん?」
鈴太「わかんねぇ」
史織「わからない……?」
鈴太「好きだったのに、今は史織の方がほしくてたまらない。意味わかんねぇ」
史織「……貴方は、本当に直球すぎて困ります……」

史織「……でも、なら未来のあの人は寂しがるなぁ」
鈴太「やめろよ」
史織「……でも」
鈴太「やめろ!俺を見ろよ!お前も俺がいらないのか!?」
史織「違います……でも」
鈴太「じゃあ、俺の女になれよ。俺はお前がほしい」

史織「でも私は」
鈴太「うるさい!」
史織「!?」
鈴太「れ、礼の言ったとおり、ガキを作ればお前はここに残るよな。未来の相手ってやつにもフラれるだろ!?」
史織「ちょ、鈴太さんおちつ」
鈴太「んでだよ……!なんで、なんで……お前まで俺を捨てるのか!」

史織「……鈴太さん。聞いて」
鈴太「聞きたくない!」
史織「私が好きなのは、鈴太さんだよ」
鈴太「嘘だろ!?じゃあ、なんで」
史織「私は、未来の鈴太さんと一緒にいるよ」
鈴太「……みらい、の?」
史織「うん」
鈴太「どれくらいなんだよ」

史織「鈴太さんに会ったのは、彼が四十代」
鈴太「三十五年は越えるじゃねーか!つか俺ロリコンかよ!?」
史織「鈴太さん落ち着いて」
鈴太「絶対帰さない。もうここで閉じ込めてやる。お前は俺のだ」
史織「(やばいヒートしてきてる)」

「だーれーが、誰のものだって?」
史織「あ」
鈴太「はっ……?」
大人鈴太「……何処の馬の骨に詰め寄られてるよりはまし、か」
史織「鈴太さ」
鈴太「帰れ!」
大人鈴太「史織と一緒なら帰るけど」

大人鈴太「……こいつ殺したら俺、消えんのかなー。あーめんどくせー…じゃあしなねぇ程度にボコるか」
鈴太「てめぇが死んでも俺にはさして問題がねぇ。だから俺と史織のために死ね」
大人鈴太「……残念だが。史織は調教おわって」
史織「黙って!」

大人鈴太「俺以外じゃ満足できねーくらいの体にしたはずなんだけどな(ニヤニヤ」
鈴太「きしょっ」
大人鈴太「史織はいい女だ。それくらい俺のものにしたかったってことさ」
鈴太「なら閉じ込めたら」
大人鈴太「それよりセックスの方が女は束縛できる」
史織「ばかぁ!!」

大人鈴太「見ない間に反抗的になったな。返ったらご褒美たくさんやるよ」
史織「お仕置きをご褒美とすりかえないでください!」
大人鈴太「もうお前にとってお仕置きは褒美だからな。史織が悪い」
史織「なんで責任転換するんですか!」

鈴太「三十五年待つなんて嫌だ」
大人鈴太「これから余生史織なしよりはマシだ。だいたいこいつが生まれてちょいくらいに会えばいいだろ。それなら二十年くらいだし」
鈴太「待てるか」

大人鈴太「史織。はやく来い」
鈴太「行ったら殺す」
大人鈴太「残ったら殺す」
史織「私に生存フラグが見えません」

大人鈴太「史織。俺はお前が居なくちゃ生きてけない」
鈴太「はっ……!」
大人鈴太「お前が必要だ。お前じゃなきゃいけないんだよ。お前がいなくちゃ、俺……」
史織「鈴太さん……」
鈴太「卑怯すぎんだろ!」
大人鈴太「本心だからいーんだよ。ほら史織」

鈴太「あいつは出任せ言ってるだけだ!残れ!」
大人鈴太「史織。もうどっちに行くか決まってるよな?」
史織「思ったんですが、子どもの鈴太さん保護して未来につれてくるか、もう鈴太さんがここに残ればいいんじゃ」
鈴太・大人鈴太「……」

鈴太「どっちもっ…………てことか?」大人鈴太「お前…………」
史織「別にどっちもとは言っていません。どちらかが私を夢中にしてくれるんでしょう?」
鈴太「!」
大人鈴太「……お前なぁ」
史織「私を試そうとするからですよ。バカ鈴太さん」


礼「史織んつよっ……!」



2014.10.25 (Sat) 13:26
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